2007年7月29日日曜日

林田八幡三角点

林田の八幡神社の北側の山に,八幡三角点という四等三角点があります。標高は315.9mとのことで,たいした山には思えません。というのが,大間違いでした。

登山ルートは皆目データがないので,「点の記」を見ました。八幡神社から東にひと山越えた所に奥池という溜池があり,その北側まで自動車で行って,そこから三角点までほぼ一直線に登っています。時間は60分掛かっていますが,尾根沿いということで歩きやすそうです。標石調査は平成13年12月14日に行われているので,情報としての確度は高そうです。というのが,また大間違いでした。

奥池への道は奥池の東側にチェーンが掛かっていて,北側までは車では行けませんが,問題はありません。奥池の北で,点の記のルートを探しますが,この付近は崖になっていて登れそうもありません。更に西に歩くと藪の向こうに道のようなものがあり,行ってみると山道でした。割と良い道ですが,すぐに鞍部に達します。八幡神社側に降りる道のようです。この鞍部から北に無理矢理登る手もあったのですが,道が全く無いようで,躊躇して戻りました。これは正解だったかも知れません。

奥池の北側にははっきりした登り口が無いので,奥池の東側から北に延びる道を行くことにしました。これも余り良い道ではありませんが,この付近で山に向かっている道はこれだけです。すぐに分岐があり,左側を行くと左手に沢があり,沢沿いの登山道となります。

この道は手入れが悪く,場所によって倒木もあれば笹藪もあります。歩きにくいのですが,とりあえず道はこれしかないので登っていきます。最後は沢が細くなってきますが,それでも沢の突き当たりまで行って尾根に乗るつもりでした。しかし,道は無くなり,倒木や笹藪が増えてくると進めなくなり,遂に西側の斜面を登ることにしました。ここは雑木林で,急勾配ですが登れました。しかし,その後尾根までも藪の連続です。

ようやく尾根に出ましたが,この地点は三角点からは遠く離れた,連山の東寄りでした。北の山田三角点に延びる尾根に近い場所です。ここから尾根を三角点目指して西に歩きます。流石に尾根道は歩きやすいのですが,かなりアップダウンがあります。まず300m+のピークを越え,一度下がってから三角点に続くピークに登ります。この辺りから尾根には笹が生えており,尾根伝いには歩けなくなりました。北側斜面を少し降りると斜面に道のようなものがあるので,それを伝って歩きますが,斜面に付けられた細い道なので上手に体重をかけないと滑り落ちてしまいます。

三角点の近くまで来ると,三角点を探しに尾根に出なければなりません。笹をかき分けて三角点を探すと,笹藪の中に三角点を発見しました(写真)。周囲はひどい藪で,点の記の記述とは雲泥の差です。

帰りは尾根伝いに東に行って奥佐見の方に降りるつもりだったのですが,三角点まで登りに2時間も掛かっており,素直に奥池に降りることにしました。とは言え道はありませんので,300m+ピークの西側の鞍部まで引き返し,そこからまっしぐらに南に降りました。すぐに沢が見つかり,沢沿いに歩きましたが,途中から藪がきつくなり,場所によっては沢を歩きました。水はほとんど無かったのですが,岩の上は歩きにくいものです。最後は植林になったので,ほっとしました。出てきたのは,最初に入って行った道のすぐ西側,しめ縄の張ってある岩の横でした。

葛城山のトラウマ(2006年10月)があるので,笹藪は苦手です。しかしどうして林田には笹藪が多いのでしょうか?冬にリベンジを考えていますが,笹は冬でも強さはほとんど変わりませんから,また敗退しそうな気がします。

その後、この山が松尾山という名前だということを知りました([1])。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★★

2007年7月22日日曜日

護持三角点

夢前町護持の山に,484mの護持四等三角点があります。この付近は石切場が多く,削り取られた山もあるのですが。この三角点の付近は無傷です。三角点に登って来るだけでは芸がありませんが,芦田の方から尾根伝いに歩けば,尾根歩きも楽しめるかなと思いました。

出発点は芦田です。バス停から西に上菅小学校の方に歩くと,尾根に登る道があります。これを登ると尾根に出るので,そこから尾根伝いに歩いていきます。さして急勾配は無いのですが,長い尾根歩きです。尾根をはずすことはまずないでしょう。時たま菅生川が見えますが,展望はあまりありません。特にこの日は雨上がりで,降った雨が蒸発してできる霧でほとんど何も見えません。

この付近には植林もありますが,尾根にはあまり倒木はありません。はっきりした尾根道のある部分もありますが,道の分からない所や,藪の間を抜けざるを得ない場所もあります。特に,479mピークに近づくと背の高い草や灌木の間に倒木があり,尾根を歩けないので迂回して斜面の植林の中を通りましたが,これも斜面を降りすぎると勾配がきつすぎて歩けません。何度か決意を固めて藪を突破し,479mピークに着きました。

ここからは西に進路を変えて,しばらくは比較的良い道でした。一箇所,北に尾根が延びているところがあり,うっかりすると間違えてそっちに行ってしまいます。

この先三角点までは,かなり歩きにくい部分です。倒木と藪と両方ですが,背の高い草が多いようです。木を乗り越え,草をかき分けて進みます。三角点近くには尾根に倒木が折り重なり,その間に大きな草が生えている場所があり,難儀しました。

とにかく,歩き始めて2時間半ほどで,護持三角点に到着です(写真)。倒木の向こうに白い杭が見えます。周囲には霧が立ちこめています。

この先は下山ですが,しばらくは尾根道があり,赤いテープのマーキングもあります。しかし,400m付近でそれも見失いました。とりあえず一番勾配の少ない方向に降りていったところ,西に向かっていました。それもどんどん急勾配になり,最後は灌木が密集して生えていたので,それを避けて植林の中を降りました。木につかまらないと足場が悪くて滑ってしまうので,腕が痛くなりました。降りたところは小さな沢でしたが,途中で水流は地下に潜っており,地上の岩だらけの水のない沢を歩いて降りました。藪をいくつも突破し,植林を抜け,出てきたのは奥護持の西方でした。

この下山ルートは失敗でした。もっとしっかり尾根に沿って歩けば,中村の二百余神社の付近に出られたかも知れません。この神社の付近は「上菅自然の森」になっていて,神社の東側の沢には道が整備されているように地図には書かれています。尾根に登る道は無いかも知れませんが,こちらから登ってルートを逆に回るのが正解かも知れません。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★★