2008年3月29日土曜日

揖保川東岸の宇原三角点

宍粟市山崎町の南で揖保川が大きく蛇行している場所がありますが,その東側の山にあるのが宇原三角点です。この付近は山の東側の狭戸か塩野から登るのが普通でしょうが,敢えて揖保川沿いの宇原に車を停めました。

とは言っても,起点は宇原から狭戸に東西に走る県道80号線の宇原峠です。峠の切り通しの東側から尾根を目指しました。地形図で見るとかなり急勾配で,確かに急斜面ですが,意外と登りやすい斜面でした。最初は笹があり,雑木林にはシダ藪もありますが,さほどの障害にはならず,360m+の尾根まで一気に登ります。木立の間から狭戸が見える程度で,展望はありません。

この後は,歩きやすい尾根でした。林業の方々が来られているような感じです。ただし歩きやすい方向に歩いていくと,間違った尾根に行ってしまいます。470m+のピークを過ぎて,市境を北上します。一旦鞍部に降りますが,ここから377mピークまでの南斜面はシダ藪なので,東斜面を登りました。377mピークには新しそうなTVアンテナが一つだけ立っています。黒いケーブルが2本尾根を延びているので追っかけていくと,アンテナ群がありました。ここは東側に展望が開けています(写真)が,東に突き出した尾根の先で,市境のルートからは外れてしまいます。377mピークに戻り,北西に向かいます。

この付近も歩き易い尾根です。突然「禅師山」と西方向を指した札が木にかかっています。確かにその通りですが,ここに標識があるということは,ここに登ってくる道があるということでしょうか?ここから先にも道があるわけではなく,いくつかのピークは急斜面を登っていかなければなりません。かなり疲れる尾根歩きです。

いくつかの急斜面を登りながら市境の尾根を北西に進むと,450m+のピークに出ます。ここには関西電力のマイクロ波反射板(宇原反射板)が北向きに建っています。更に北に進むなら反射板の手前で曲がらなければなりませんが,植林の間を真っ直ぐ進んで宇原三角点に行きました。この付近は植林の手入れが行われていて,地面には切られた枝が沢山転がっています。

宇原四等三角点(434.3m)は,西側の展望が開けた場所です。山崎の町や上ノ山の通信塔群が見えます。測量用のポールが三角点の脇に立っていました。宇原無給電中継所という札の掛かった囲いがあり,木の枝で作ったベンチもあります。ここで大柿さんのピンク色のプラスチック板を見つけました([1])。

再び反射板に戻り,北に降りると,禅師山廃寺跡(養法寺跡)がありました。明らかに人工の平坦地がいくつもあります。とても感じの良い場所です。ここに「火の用心」の標識が立っていたので,ここから東側の鉄塔へ降りる巡視路があるはずです。しばらく廃寺跡で敷石を見てから,さらに北に進んで送電線鉄塔(播磨線56)を見に行きました。尾根にあって赤白に塗られており,電圧の低い方の系統は北に分岐しています。

西に戻って播磨線55へ行きます。ここから巡視路を使って下山する手もあるのですが,車を停めた宇原からは遠くなるので,そのまま西南西に揖保川に突き出た尾根を降りてみました。これは正解で,ピンクのマーキングがずっとあり,迷うことはありません。藪もなく,傾斜もなだらかでした。尾根の下の方では藪の枝が刈られており,遊歩道でもできるのかも知れません。

あまりひどい藪もなくて,標準的な藪山歩きでした。歴史も感じられ,木立の隙間からの眺めも悪くありません。土地の人に聞けば,もっと楽なルートもあると思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆

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