2008年5月4日日曜日

二つの塩野三角点

安志の南にある大富豪山については,いくつか登山記録が見つかります([1],[2],[3])。実は自分でも登ったことがあり,2007/06/16の「山崎の上ノ山から塩野三角点」の塩野三角点とは大富豪山のことです。塩野三角点は実は二つあって,大富豪山の東の山にある368.6mの四等三角点も塩野三角点です。この二つをいっぺんに巡ってみよう,というのが今回の企画です。

最初に考えていたルートは,塩野から川戸に通じる峠に行って,そこから大富豪山,それからもう一つの塩野三角点を訪れ,北に引き返して通信塔の保守道路で下山するというものでした。しかし,川戸峠に向かう前に塩野六角古墳を訪れたところ,古墳の裏側に山に入る道を見つけました。ここから登ってぐるっと一周して川戸峠に帰る道が理想ですので,ここから登ることにしました。

古墳の裏の獣避けのゲートを開けると,良い道が延びています。しかし,この道はたちまち消えてしまい,あとは藪を抜けて尾根を登ります。そんなに歩きにくくはないのですが,見上げると木が無くて背の高い草か笹の茂った地帯が広がっており,それよりはと左手の植林の中を登りました。この植林は急坂ですが,短距離で尾根に上がれます。この尾根は300mくらいの地点で,山頂の広い平坦地まではまだ少し植林の中を登る必要があります。これも急坂でしたが,結局30分ほどで塩野三角点(368.6m)に着きました。調べてみると「点の記」も六角古墳から登っており,三角点に到達するには最短ルートのようです。

この付近は地形図で見るとおり南北に細長い平坦地ですが,植林の倒木が若干あります。展望はありませんが,倒木を避けながら少し北に歩くと,地形図には無いピークがあり,北東の展望が開けます。写真はこの付近から見た明神山です。更にその北の370m+のピークは伐採されており,展望は良好です。ここはネットが南北に張られており,それに沿って北に歩きます。この付近で東に降りれば通信塔への巡視路ですが,西に向かって植林の尾根を歩きます。作業道があり,快適に歩けます。なだらかな尾根を進むと,302mピークも伐採された植林です。ここからは市境(姫路市と宍粟市の境界)となり,その西の270m+の付近までは平坦で歩きやすいのですが,ここから大富豪山までは150mを登らねばなりません。このスロープはかなり急で,しかも中途半端に伐採された雑木林なので足下が不安定です。50mほど登ると,また左側にネットが張られています。ネット沿いに雑木林を登っていきますが,そのうちに倒木だらけの植林に入ります。その植林の奥が,大富豪山の塩野四等三角点(422.6m)です。

前に来た時と同様に,細い植林が風で揺られて軋んで音を立て,さらに互いにぶつかり合って音を立てています。記憶を頼りに倒木の中を捜して三角点を見つけました。

大富豪山で一休みして,あとは川戸峠まで尾根を降ります。少し降りると笹が大量に茂っているのでそれを左に迂回し,尾根に戻って急勾配の植林を降りると関電の巡視路に合流します。あとは山崎線7の鉄塔を通り,スタスタスタと峠まで一直線でした。峠にはお地蔵さんがあり,良い道で塩野に帰れます。

この付近の山は,2004年の台風による倒木がまだ多く残っており,平坦な尾根でも歩きやすくはありません。しかし展望もあることですし,山の空気を満喫できるショートコースとしてはお勧めです。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆

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