2008年10月13日月曜日

新宮町奥小屋の降りられない尾根

西栗栖の駅から北に栗栖川を遡ると、そのどん詰まりは奥小屋と呼ばれる地域です。上所や下所という集落があります。この付近の、栗栖川沿いと栗栖池に挟まれた尾根に登ってみました。

登り口は栗栖池への分岐点である麦子口にある尾根の南端にしました。尾根の端に墓地がありますが、これは揖保川沿いの香山城が羽柴秀吉に攻められて落城したときの落武者の墓であるとの説明書きが立っています。墓地の裏手は藪だったので、少し西に行った麦子八太荒神の手前にあった踏み跡から登りました。どちらから登るにしてもこの付近は大変な急勾配で、足元は崩れやすくて足場が悪く、木に掴まって登らなければなりません。しかし少し登ればすぐに平らで歩きやすい尾根に出てきます。

ここからは平穏な尾根歩きとなります。道はありませんが、歩きやすい尾根です。木に野球のグローブが掛けてあったのが気になりました。標高は徐々に上がって行き、300mから350mまでの急勾配を登ると、植林地帯になってきます。372mはとりたてて何もなく、その北の380m+ピークも藪ですが、この付近からは植林が美しくなります。写真はこの付近で撮影したものですが、枝打ちされた背の高い植林で、良い建材になりそうです。

378mピークは美しい植林で、この北の植林の急勾配を登って420mまで来ると、西側の木が切ってあり展望が得られます。栗栖池は見えませんが、その向こうの尾根や大山三角点のあるピーク、それに播磨科学公園都市が望めます。

この先もほとんど植林の尾根です。尾根が東に曲がるところでは、間違えて真っ直ぐ進んで416m地点まで行ってしまいました。尾根は東へ進み、また北に進み、北東に向きを変えます。ビニールの荷造りテープの残骸が木に巻き付いており、この付近が松茸山であったことを示しています。この尾根を進むと宍粟市に入りますが、山崎町の山は松茸が採れるらしく、ビニール紐をよく見かけます。以前にこの尾根に国見山側から歩いてきたことがあるのですが、紐だらけでした。

この辺りでそろそろ下山することにしました。真っ直ぐ歩いて国見山まで行って下山できれば楽ですが、そうすると麦子口に置いてきた車を取りに帰るのが大変です。下山ルートとして、まず350mの等高線に挟まれた細い南北の尾根の南から、東に尾根を降りることを考えました。この付近は植林で歩きやすく、下山も木に掴まって急勾配を降りました。しかし、降りてみると川が倒木で完全に埋まっていました。後から確認したのですが、この川は支流ではなく栗栖川そのものですが、それが全く倒木で見えません。これでは降りても川沿いに歩けないので、少し斜面を西に進んでみましたが倒木地帯になってきたので、しかたなく尾根まで戻りました。150m以上の急斜面を戻るのは疲れました。無理して降りて倒木地帯につっこむよりは、大回りしてでも尾根を伝って降りようという作戦です。

ここから南に戻って、上所へ延びる尾根に出ようとしました。最初に降りて行ったのは八幡宮の北に延びる沢で、これも倒木で埋まっています。ここでもまた100m以上の急斜面を尾根に戻り、尾根から再び上所へ延びる尾根を探しました。結局430m+のピークから南東に降りて行って、目的の尾根に出られました。最初は幅が広く、上の尾根からは目標が掴みにくいのが難点です。目的の尾根に出てしまえば、非常に歩きやすく、場所によっては道があります。尾根を外さずに歩けば上所に近づけます。尾根をはずれまで歩いてもよかったのですが、途中に荒れた林道があったのでそれを降りました。この林道もすぐに倒木で遮られましたが、下に倒木ではなく舗装道路や人家が見えていたので植林の中を降りました。

この尾根は気持ちよく植林の中を歩けます。展望は、一箇所を除けば木々の間から隣の尾根が見える程度です。降り方が大問題で、谷はほとんど倒木で埋まっていると思っていいでしょう。尾根を上手に伝うのがルートハンティングのこつです。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆

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