2008年11月29日土曜日

山崎の西側の三谷三角点

山崎には三谷三角点が二つあります。一つは以前(2008/08/17)に登った揖保川の東岸山崎町三谷にある568.7mの二等三角点です。もう一つは山崎のずっと西側、菅野川が鍛冶屋で北に向きを変える地点の西にある476.0mの三等三角点です。短時間で登れそうな山です([1])。

登り口は鍛冶屋にしました。中国自動車道と並行して走る県道53号線から北に入る道が地形図にあります。この道は明らかに民家の庭を通っており、困りました。気の弱い私は右手の山を無理やり登り、北側から山に入りましたが、藪がひどくて明らかに不正解でした。おかげで植林の中に江戸時代の墓石のある小さな墓地を見つけたりもしましたが、地形図の尾根道までは大回りでした。

この尾根道も、決して整備された道ではなく、藪をかき分けて歩きます。尾根に溝が掘られているのはこの付近ではよくあることで、昔に木材でもひきずって運んだのかもしれません。しかしその割りにはこの付近は雑木林です。平らなところに来ると溝が無くなって、道が分からなくなります。336m地点も単なる雑木林ですが、ちょっと登って坂になると道が現れます。350m付近からは植林になりますが、荷造り用のビニール紐が張られているので、松茸山だったのかも知れません。この先は笹藪を抜けなければなりませんが、ビニール紐のおかげで迷いません。

そして、高圧線の鉄塔に出てきました。播磨西線59です。東斜面ですので、山崎方面が見渡せます。ここから頂上まではプラスチック階段のある巡視路です。主尾根に出ると「山」と彫ってある石標と赤い「火の用心」があって、左に行くと58になっています。ここから南西に尾根を進んで峠三角点を廻って下山するコースも考えられますが、そうすると県道53号線を歩いて戻る必要があります。歩道のない県道は歩きたくないので、北に進みました。

歩きやすい尾根を進むと、すぐに三谷三角点に着きました。かなり地面に埋まってしまった三角点です(写真)。付近は林ですが、また赤い「火の用心」が立っています。鉄塔の上で見た「火の用心」には、三角点の方向の矢印が無かったのですが、巡視路は多分この主尾根を通るのでしょう。三角点の北側は倒木だらけで歩く気にならなかったので、「火の用心」の方向に下山を始めました。倒木だらけの植林の東側に道があり、降りて行くと手入れされた植林の中に入り、歩きやすい道を降りて行くと、舗装道路に出ました。峠になっており、お地蔵さんが二体ありましたが、不思議な表情で、左側のお地蔵さんには角があるようにも見えます(?)。

この舗装道路は林道塩田葛根線というらしく、峠の所には軽トラックが何台かとまっていました。舗装道路を歩いて降りても良いのですが、そうすると大回りした上にかなり北に出てしまうので、塩谷に降りる道を選びました。地形図ではこちらも実線ですが、舗装されていません。しかし、轍の跡が残っており、自動車でも登れそうです。途中にまたしても江戸時代の墓石のある墓地があり、この付近が古くから開けていたことが分かります。そして、塩田の村に出てきましたが、ここも民家の裏庭みたいな場所でした。

尾根伝いに登れるショートコースで、あまり疲れませんが、ぱっとしないコースでした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆

2008年11月23日日曜日

三日月の時重三角点

佐用町三日月の東側に、たつの市新宮町との境界になっている山並みがあります。その南の方に位置するのが時重三角点で、新宮町時重の北北西にあって、「点の記」でも時重から登っています。しかし、山並みを歩くには尾根の西端の三日月町から登るのが楽しめそうです。国道179号線の北側ならどこからでも登れそうですが、急勾配が多くネットもあるので、三日月の村に入り、能谷方面に道を曲がったところで車をとめて、融雪剤置き場の上の階段から登り始めました。急斜面の雑木林を無理矢理登るとすぐに尾根に出ましたが、尾根には小さなお堂があり、下から道が登ってきていました。村から尾根に登る道があるようです。

ここからは快適な尾根歩きです。植林の間を歩くと、すぐに232m地点に出ました。ここからも歩きやすい尾根が続きます。方角としては東向きですが、南に向かうところもあって、方角の確認は大切です。間違わずに尾根を進んでいけば、佐用町とたつの市の境界に出てきます。ここまで道はありませんが、特に歩きにくい場所はありません。その後は境界を歩きますが、これも歩きやすい尾根です。尾根の南側は雑木林で北は植林になっています。北の植林は尾根から見ると整然と木が並んでいて美しいのですが、後で谷から見上げると倒木も多く湿気の多い北斜面の植林でした。

境界が谷をぐるっと回っているところに時重四等三角点(326.7m)があります(写真)。付近は開けています。この地点は確かに「点の記」のように新宮側から登る方が近道でしょう。ここから境界は北に向かいます。特に標識があるわけでもありませんが、アップダウンも少なく、歩きやすい尾根です。東の奥小屋の展望があります。左下に能谷から上がってくる林道が見えてきます。地形図でこの林道がぐにゃぐにゃ曲がっている地点で境界の尾根は林道ともっとも近く、林道を登ってきて曲がらずにまっすぐ急勾配の植林を登れば、尾根に出られると思います。尾根は北に続いており、大谷三角点を目指して歩きました。

この林道ですが、「三日月本郷林道」です。2007/10/28に歩いていますが、この先は実は林道が尾根近くを通るようになります。境界は少し登って東に折れますが、ここでいきなり林道に出会ってしまいます。林道が下に見えている間は良いのですが、ほとんど同じ高さになってしまいます。林道に降りないように歩きますが、林道脇の松を植えてある土手を歩くことになります。山歩きの楽しみを大幅にそがれます。

この後も林道と平行して歩く部分が多いのですが、尾根は藪がひどくなってきます。大谷三角点に登る手前でも林道の脇に一度降りる場所があり、林道歩けば楽なのに、と思ってしまいます。しかし、三角点には林道から急勾配を登って行かねばなりません。大山三等三角点(368.6m)は、相変わらず標石が割れています。なお、「点の記」によると、時重三角点は三日月町にありますが、大山三角点は新宮町にあります。ここからは尾根を北にちょっと降りて、林道に出ました。あとは林道を歩いて能谷を通って車に戻りました。

気持ち良く歩ける尾根でした。しかし林道と平行して歩くのは興ざめです。なお、この林道は入り口にチェーンがかかっていないので、誰でも通れるようです。車で途中まで上がってから尾根を散策するのも良いかも知れません。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆

2008年11月15日土曜日

角亀トンネルから相坂峠

以前に角亀トンネルから田幸山に登ったとき(2007/12/16)に、トンネルの上から北の方の山にも行けそうな気がしていました。今回はそれを試しました。起点は角亀トンネル(1999年竣工の新しい方)ですが、少し下に車をとめて、栗田の集落の方から旧道を歩いてみました。地形図を見ると山並みの南斜面に破線道があります。入り口はすぐに見つかります。新宮町上水道栗町加圧所があり、その先に獣避けのゲートがあります。あまり開けられることのないゲートらしく、開閉にはちょっと苦労しました。その先は荒れて草が生い茂っていますが、道幅は変わりません。少し行くと、いきなり展望の良い場所に出ます。角亀トンネルに登る道路からもよく見えますが、斜面を削って土がむき出しになっている場所です。何のためにこんなことをしたのかよく分かりませんが、岩が露出したところでやめているところを見ると、石の採掘でもするのかも知れません。ここを横切って先を進むと、草がさらに元気よく茂っている場所もありますが、広い道幅で角亀の峠に着きます。古い方の角亀トンネルも、竣工は昭和48年ですから、それ以前はこの道が使われていたはずです。道幅は軽トラックなら通れるくらいです。

峠から北に行きます。まず急な坂を登ると貯水タンクがあります。その裏を登って行きますが、すぐに気持ちの良い植林に出てきます。尾根歩きは快適で、雑木林では若干低い木が邪魔ですが、楽に歩けます。297m地点を過ぎて快適に歩き、少し北に進路を変えて尾根を降りると、いきなり深い谷があります。と思ったら、これは切り通しでした。岩を削って道を作ってあります。これも軽トラックなら通れそうです。この岩を削るのはかなり大変だったと思います。地形図で見ると、この部分は栗田から寺垣内に抜けるには最も楽なルートになっています。これも昔はよく使われた道なのでしょう。

ここからまた登りになり、まず310m+のピークに着きます。ここで一番楽な方向に進んだところ尾根を間違えて西に行ってしまい、戻って北に進路を取り直しました。若干の笹藪がありますが、だいたいは歩きやすい尾根で、内村四等三角点(320.51m)に着きました。このピークは木が伐採されているのですが、低い松とススキなどの背の高い草が競争して生い茂っている状況で、三角点探しも苦労しました。しかも北に進む尾根に出るまでに2回も方向を間違えました。三角点は松に囲まれて埋もれています

正しい尾根を進むと、280m+の小さなピークに出て、そこから鞍部を通って240m+の小さなピークに出ますが、この付近も気持ちの良い植林です。この先の莇原峠の手前には空き缶が散乱しています。峠は舗装道路が通っていますが、ここに降りるには急斜面を降りなければなりませんでした。後から見ると、少し北東に尾根を進んで、そこから降りた方が楽かも知れません。

莇原峠から、さらに北に進みました。急斜面を登って尾根に出ましたが、頂上までは長い急斜面の登りです。途中で東の方に少し行くと、ここでも山が大きく削られていました。ここは削り方から見てゴミの最終処理場かも知れません。頂上には相坂峠四等三角点(277.7m)があります。この三角点は私の持っている平成13年印刷の地形図には載っていません。標石はありましたが、斜面にあるためにほとんど露出しており、いまにも転がり落ちそうです(写真)。

さらに北に進み、尾根を西に曲がって251mピークを通りました。と書くと簡単そうですが、実際は三角点から真西の尾根を進んでしまって引き返し、さらにその後も姫新線のトンネルの真上付近まで尾根を北に進んでしまったり、間違いだらけでした。最後は姫新線のすぐ脇の栗林に出てきて、姫新線を渡って道路に出ました。段の集落から、40分ほど掛けて歩いて角亀トンネルに戻りました。

展望はほとんどありませんが、気持ちの良い尾根歩きで満足できました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆