2009年3月21日土曜日

寺前の西の高場山(柳谷三角点)

寺前から西に県道8号線を進むと、宮野という集落があります。ここから掛ヶ谷という谷が西に延びており、そのどん詰まりには溜池があります。溜池の南には柳谷三角点がありますが、巡視路が溜池から延びていることは容易に想像できます。調べてみると、案の定ここから三角点に登ったという記録が見つかります([1],[2])。そこで、巡視路で尾根に登って東に尾根をぐるっと回って帰ってくるコースを思いつきました。

宮野に車をとめて歩き始めましたが、この掛ヶ谷沿いの道は権現古道と呼ばれる歴史ある道のようです。溜池の保守用の車で通れるような道かと思っていたら、実は登山道でした。標高差にして400m近くを登ります。途中には滝がありますし、楽しめる登山道だと思います。ただし距離は長くて、溜池まで1時間かかってしまいました。

この溜池はエメラルドグリーンの美しい水を湛えており、絵になります(写真)。ここからは巡視路で植林を登りますが、急斜面なのでこの巡視路が無かったらここを登るのは大変でしょう。むしろ素直なのは沢を登って姫路市と神河町の境界の尾根に出ることだと思います。巡視路を登ると巨大な鉄塔(播磨中央線17)が斜面に立っています。近くのピークに登ると柳谷四等三角点(797.6m)があります。この山の名前は高場山のようです。ここでは360度の展望が得られます。北は隣の山がちょっと邪魔しますし、雪彦山は見えませんが、南や東の展望は良好で、天気が良ければ瀬戸内海が望めるはずです。林道と鉄塔が邪魔だという意見もあると思いますが、意外と知られていない展望の穴場だと思います。なお柳谷三角点の「点の記」(昭和46年)によると、南の熊部から県道宮野線が延びており、この三角点の東側に峠が書き込まれています。おそらくこれが[3]にある峠でしょう。

今日の予定は高場山から三角点を3つ回って、高朝田に降りるつもりでしたので、東に尾根を歩きました。はっきりした道は無いものの、歩きやすい尾根です。ピンクのマーキングが続いています。雑木林や植林の中を40分ほど歩くと、僧屋敷三角点(683.3m、改測)に着きました。ここまでは掛ヶ谷を戻っており、ここから先では寺前方面が木々の間に見えるようになります。

僧屋敷三角点からは尾根は南に進んでおり、尾根にはアップダウンがあります。特に次の689mピークへの登りは疲れました。この先もアップダウンがあって、休み休み歩いたため、大戸三角点までは1時間かかってしまいました。この先は尾根が変な方向に曲がっているので注意が必要です。ピンクのマーキングを見つけて、うまく尾根に乗れましたが、その先でマーキングを見失い(というより、マーキングが無い?)鞍部はやや西寄りに降りてしまって、東に戻りました。この南の630m+の小ピークの登りもきつく、その先もまた降りて登り返しました。疲れる尾根です([3])。

670m地点は南西に進めば禿の行者に行けますが([3])、東に進みました。実はこの付近が尾根の中では一番倒木の多い場所でした。この付近まで、大戸三角点からほぼ1時間もかかっており、ペースが落ちています。下っていって、地形図で南から来ているはずの道を探しましたが、見つかりません。更に北に降りる道も探しましたが、見つかりません。GPSで確認したので、この付近には道が来ていないことは間違いないと思います。大柿さんはここで北に降りる道を見つけて降りたようですが([2])、私はあくまでも地形図の破線道を探そうとしました。これが大間違いでした。

国土地理院を信じた私がばかでした。GPSを使って破線道を辿ってみましたが、雑木林の斜面をトラバースするだけです。非常に歩きにくく閉口しました。さらに破線道は真北に向いて降りて行きますが、この地点は沢です。しかも水は岩盤の上を流れており、両脇には岩が聳えていて、歩けるような場所ではありません。最初は沢に沿って降りて行きましたが、ついには不可能になって、東側の尾根に登りました。登ったところには炭焼き窯があったのですが、道はなくて、足元は崩れやすく、木に掴まりながら急斜面を降りました。降りて行くとだんだん倒木も増えました。ミツマタの花がたくさん咲いていたのが唯一の収穫でしたが、その花の付いた枝を押しのけて倒木を跨いで歩きました。最後は300m付近まで降りて沢に出て、倒木を跨ぎながら沢沿いに歩きました。林道の終点まで、ほぼ2時間もかかってしまいました。

林道の終点には錆びきって全く読めない看板がありますが、沢山の小さな丸い穴が開いています。この林道も長いですが、急斜面の藪を降りた後には天国でした。

この下山は大問題です。確認していませんが、大戸三角点から東北東に延びる尾根で478m地点を経由して降りるのが正解ではないかと思います。いっそ僧屋敷から東に降りてしまうことも可能でしょう。下山さえうまくできれば、気持ちの良い登山道有り、滝有り、美しい溜池有り、大展望有り、楽しめる(が疲れる)尾根歩き有りで、お勧めできるコースです。次回は下山路を確認に行こうと思います。

展望 ★★★
藪山度 ☆☆☆~★★★

1 件のコメント:

藪山探検隊 さんのコメント...

同じコースで、同様に下山で苦労された方がおられました。
http://outdoor.geocities.jp/mt1000s_hyogo/2007/mt1000s_2007.html#071110