2009年4月11日土曜日

伊和の白倉山

白倉山は伊和三山の一つだそうですが、一宮の東に聳える山です([1],[2],[3])。展望を期待して登ってみました。

国道29号線を山崎を過ぎて北上して、一宮の道の駅の手前で東に曲がりました。この交差点は見落としやすいのですが、「はりま自立の家」の看板が目印です。この養護施設は、瀧ノ内林道の入り口にありますが、この林道を上っていくと、延命水という湧水の出ている場所があり、ここに行者堂もあります。この湧水は有名らしく、二つの蛇口ではいつも誰かが水を汲んでいます。ここから少し林道を上ると奥の院があり、ここには滝と不動明王があります。さらに林道を登っていくと経塚があり、真新しい甕が置いてあります。なかにお経を入れると良いそうです。この付近は「伊和瀧の内公園」となっているようで、和歌の彫ってある碑が沢山建てられていたり、それなりに整備されています。

さらに登ると石休み台という展望台があります。西に黒尾山と旗峰が見えます。この近くに坊ノ元という四等三角点(354.51m)があります。地形図では林道の山側に描いてありますが、実際は谷側(西側)にありました。点の記は正しい記述になっています。これは新しい三角点なので、石ではなく金属のプレートでした。ここは林道が二つに分かれているところで、分かれ目の尾根から登り始めました。これは[2]の登山ルートと同じです。尾根の先端は削られて崩れやすい崖になっているので、少し右手にまわって登ると、切り開きがありました。

この尾根は急峻ですが、登るのには問題はありません。国土調査と書いてある赤いプラスチックの杭が打ち込んでありますが、この尾根は何の境界でもありません。その割には「界」という字の読み取れる石標もあります。最初の急峻な登りは雑木林の中ですが、登るにつれて植林になりました。手入れの良い植林で道もありますが、道を辿っていくと尾根に登れないので、左右に延びる道は無視して尾根を登り続けました。

尾根に出ると、良い道があります。尾根の東側には送電線が通っています。北に歩いて行くと、右下に鉄塔があるので降りてみたら、播磨北線6でした。尾根は北に向かって登りです。最初の653mピークは楽ですが、849mピークまで200mを尾根道で登らねばなりません。途中は岩場もあり、また東側の展望があるので楽しめます。849mピークの手前は急斜面の植林となりました。

849mピークの付近は幅広い植林の尾根です。ここから北西の伊和三角点までは尾根歩きとなります。しかし、倒木が多くて尾根は歩けません。南に斜面を降りて歩きましたが、少し行ってから尾根を見ると木が無くなっており、開けている感じがしたので、伐採された木を乗り越えて尾根に登ると、そこに伊和三等三角点(841.7m)がありました。周囲は伐採されており、特に北と東には展望が開けていました。東方面では赤と白の鉄塔が雪彦山の北側の山を越えていくところがよく見えます。北は暁晴山がよく見えますが、黒い煙が立ち上っていました(写真)。山焼きの日だったので、その煙でしょう。

次は下山ですが、一番楽なのは北側のようです([1])。点の記も、北からアプローチしています。しかしそうすると車を置いてきた瀧ノ内林道から遠くなるので、西の尾根を伝って林道に降りようとしました。これは[2]のルートと同じです。まず北西に尾根を進み、その先から西に折れて、鞍部を通って750m+のピークに登りましたが、この付近は「東市場生産森林組合所有地」と書いた真新しい標識が立っているわりには倒木だらけでした。その後は南西に尾根を降りましたが、ここには鹿避けネットの残骸があります。降りるに従って尾根は荒れてきて、岩場と倒木で歩きにくくなりました。最後はとにかく歩きやすい方向に降りて行きましたが、それでも石と倒木だらけの谷を歩く羽目になりました。結局出てきたのは地形図で「はりま自立の家」から北に分岐している破線道の先の谷でした。破線道を探しに倒木を乗り越えて降りようと思っていると、南に林道が見えたので、そちらに歩きました。これは瀧ノ内林道の続きで、どうやら瀧ノ内林道とこの破線道は本来は繋がるはずのようですが、接点で破線道が倒木で埋まっているのではないかと思います。とにかく林道を再び全部歩いて、入口まで戻りました。

例によって下山でしくじりましたが、それを除けば気持ちの良い尾根歩きでした。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆~★★★ 下山は失敗です

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