2009年12月20日日曜日

北から登る赤穂の百間岳

2008/02/23に黒鉄山から百間岳に登ったときに、西から登山道が来ていることに気がつきました。そこで今回は北から登ってみようと考えました。

国道2号線を西有年で南に折れて長谷川を遡ると、横山という集落があります。この南に百間岳から延びた尾根が達しているので、そこから登ることにしました。ところが、尾根の手前の道路に、左向きに「山頂」、右向きに「あこう河鹿の森」と書いた標識が立っています。山頂と言われても、どの山だか分からないので、とりあえず無視することにしました。尾根の北の先には1/25000の地形図には載っていませんが大避神社という小さな祠があり、その南側から登り始めました。

枯枝を折りながらなら登れる尾根でした。ちょっと登ると下りになりますが、ここは膝くらいまでのシダが生えています。鞍部に降りて213mピークを目指して登り始めると、急斜面に高さ2mもあろうかというシダが茂っています。とても登れないので、最初は西へ行きましたがこちらも無理で、結局東側斜面から登りました。ここには明らかに踏み跡があり、シダの生えていない道があるのですが、両脇から大きなシダが覆っていて、それをかき分けないと登れません。そのうちにかき分けるのも難しくなりましたが、地面にはシダが生えていないので、トンネル状態になっています。急斜面のシダのトンネルを抜けて尾根に出ました。シダのトンネルは笹のトンネルに比べると柔らかいのでましですが、体中に枯れたシダの葉を浴びる羽目になりました。

213mピークまでの尾根も枯枝を折りながら歩けました。この先250m+付近まで尾根はシダで覆われていました。膝から腰くらいの高さで、道はあるのですがシダに隠れて上からはよく見えません。北側に少し降りるとシダを避けて歩ける部分もありました。しかし、一度少し下って、有年大池が見えるあたりから次の275mピークを目指して登る250m付近は、また大きなシダが茂っており、再びシダのトンネルを抜けました。

この先しばらくはなだらかで、低いシダの間を歩きましたが、尾根の突き当たりで道に出ました。明らかに登山道で、ピンクのマーキングがあります。西の尾根の方から登ってきていました。ここからは、ずっとこの道を歩きました。かなりよく整備されており、登りやすい道でした。ただ難を言えば、この道は尾根を通っておらず、ほとんどのピークを巻いていってしまいます。斜面を歩くので展望もありますし、岩場の上を歩くこともありますが、尾根歩きをしたという実感がありません。ただ、尾根を見上げるとシダで覆われており、道から外れて尾根を歩こうという気にはなりませんでした。この付近には植林はほとんどなく、海に近くて温暖なせいかシダが育ちたい放題です。

八合目、九合目と書いた板があり、海が見えるようになってきました。道は相変わらずピークを巻いて進みますが、なんとなく道が悪くなってきたと思ったら、百間岳を通り過ぎて、その南の410m+ピークの間の鞍部に出てきました。道を間違えたことに気がついて北に登り返して、百間岳(435m)に着きました。「黒鉄山~百間岳 第4回登山道整備」と書いた板が下がっており、藪っぽかった尾根に道が作られつつあるようです。相変わらず「仮称百間嶽」と書いたプレートも下がっていますが、正式名称は決まったのでしょうか?

下山は頂上から一気に北の尾根を下ろうと考えていたのですが、またシダ藪に突入しそうな気がしたので、道路で見た「頂上」の標識のルートを探すことにしました。まず頂上から西に道を降りると、先ほど海を見ていた付近に出てきました。よく見ると赤いテープで山頂へのルートが示されていたのですが、見落としたようです。

北への下山路は、山頂への分岐のすぐ西で見つかりました。北の谷にピンク色のマーキングが着いています。これを降りて行きましたが、木が切られていて分かり易いルートでした。百間山から北に延びる尾根のすぐ西側の谷へ降りていきます。最初は東側の尾根の斜面を降りていき、はっきりした沢が現れるとそこに降りました。この時しばらくマーキングを見失ったのですが、沢の西側に道があるのを見つけました。ここまでもこの先も、この谷は石だらけなので、歩きにくい道でした。一つ間違えば捻挫します。

しかし、このルートには発見がありました。洞窟があるのです(写真)。奥行きは数メートルしかありませんが、自然のものには見えません。付近には石垣もあり、洞窟の奥には何も置かれていませんでしたが、何やら宗教的なもののようでした。ここは250mくらいの地点ではないかと思います。この先も石が多くて歩きにくいと思っていたら、いきなり広い道に出ました。林道かと思ったら、今度はいきなり陥没して水のない岩だらけの沢を歩くことになりました。そういえば上流では沢には水が流れていたのですが、降りていくと水の流れている沢は無くなってしまいました。不思議な谷です。

かなり長く歩いて、ようやく湯ノ内谷沿いに出ました。川の南に道があって、それを川沿いに歩くと「山頂」の標識に出てきました。やっぱり百間岳の山頂という意味だったようです。

下山に使った谷から登って、下山は西の尾根を歩いて西の谷に降りるのが一番楽しめそうです。実はこの付近はYahooの航空写真が非常に鮮明で、木の一本ずつが見えるくらいです。その写真で見える岩を見つけに行きたかったのですが、道から外れると藪は相当きつそうです。

展望 ★★☆
藪山度 ★★★

地形図は「備前三石」です。

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