2009年7月18日土曜日

一宮の宮山から東の尾根

一宮のすぐ北にある宮山は、城跡があり展望も良いと聞いて、そこを起点に尾根を東に行くルートを歩いてみました。

起点は市民の森で、一番上の配水池の前に「宮山(みやま)登山口(宍粟50名山)」と書いた杭が立っています。40分と書いてあり、ここから登りました。植林の中を登る、よく整備された道です([1])。しかし急勾配なので暑い日は楽な登山ではありません。休みながら歩いて頂上に着きましたが、頂上付近は木がかなり茂っていて、意外と展望がありません。見えるのは、北の染河内川沿いです。一宮方面は、登山中のほうがよく見えました。東市場四等三角点(514.42m)があります。

今日の目的は、ここから東の尾根を歩くことです。宮山は城跡だっただけあって、石垣もありますが、頂上付近には大きな岩だらけです。北東に尾根を歩くと、ここにも大きな岩がたくさんあります。はっきりした道はありませんが、歩くのに支障はありません。ただし、宮山は514m、次の打呑口四等三角点は736.6mですから、かなりの登りです。展望は、たまに北側と南の山が見える程度です。大きな茸をたくさん見ました。写真の茸は差し渡し25cmくらいありました。最初は歩きやすいのですが、いつしか倒木も増えてきて、シダも生えています。尾根の真ん中に大きな岩があって、巻いて進んだ場所もありました。そうこうしているうちに、打呑口三角点に着きました。標石ではなく金属プレートです。

三角点の東のピークの方が高いようで、その後は急な下りとなります。尾根の分岐がほとんどないので、尾根をはずれる可能性は少ないでしょう。この付近の山ではおなじみの「東市場生産森林組合所有地」の真新しい杭がたくさんありました。しかし倒木も増えてきて、藪っぽい場所はどんどん多くなります。時々植林に出ると楽になりますが、急勾配を登って着いた810m+の尾根も植林でした。南北に尾根が延びていますが、まっすぐ東に歩きました。次のピークは南に行くと810mピークに出ますが、そちらに行かず東へ直進しました。この付近は倒木も多く、やや歩きにくい場所です。そして次の770m+の付近で間違って北東の尾根を降りてしまい、慌てて戻って南東に進む尾根に戻りました。

この先の尾根を降りて750m-の鞍部に出ると、地形図では南に破線道が来ていますが、植林の中にははっきりした道が見えません。しかたなしに、やや足が疲れてきたのを我慢してさらに東に急斜面を登り、本谷四等三角点(825.58m)に着きました。この付近が本ルートの最高峰です。計画では三角点から南東に尾根を歩き、最後は尾根が実線の道に一番接近したところで斜面を降りようと思っていたのですが、770m付近まで降りると南に林道があるのを見つけました。尾根は倒木が多いので、この林道で下山することにしました。とは言え地形図にない林道で、どう繋がっているのか分かりません。とりあえず下りの方向を選んで歩きましたが、ついには林道が消えてしまい、沢沿いに少し降りて別の林道に出て、最後は実線道に出てきました。途中で林道が沢を渡っている場所がありましたが、橋が無くなっていました。この林道はYahooの航空写真には写っているので、よく研究すればよかったかも知れません。

地形図の実線道は、未舗装ですが自動車で上がって来れます。この付近は道の標高が高く、付近の山に威圧感がありません。南側の高圧線もすぐそこを通っている感じです。あとは約1時間かけて市民の森まで戻りました。途中は美しい植林が多く、楽しめました。4台も車とすれ違ったので、かなり使われている道だという感じです。

とりあえずこの尾根が歩けることを確認しただけでも収穫としたいと思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆

地形図は「安積」です。

2009年7月4日土曜日

福知の岡ノ上三角点

地形図を見ていると、揖保川に福知川が流れ込む付近から、南東にとても長い林道があります。延々と沢を登って最後は福知三角点の付近で終わっています。Yahooの航空写真にもはっきりと写っており間違いなく存在するようです。この林道で尾根まで登って、南西に尾根を廻って、2009/05/30で下山に使った林道(林道月谷線もしくはユリ2号と名付けられているらしい)で降りるというルートを試してみました。

福知の早玉神社の前の公民館脇に車をとめさせてもらって、神社脇から登り始めました。道は棚田の間を登ってゆきます。人家と棚田が広い傾斜面に共存しているちょっと不思議な地域です。人家が無くなってもそのまま登っていくと、鹿避けのゲートがあります。これを抜けると、沢があります。前日の激しい夕立のせいか、水が堰堤を越えて流れているのがなかなかの迫力でした。この後は、歩きやすくのどかな林道が続きます。小の倉線という名前のようです。

次の沢に達すると、沢沿いに登りになります。林道は何度も沢を横切っていますが、橋はなく、水は道路の下の太い土管の中を流れています。場所によっては道のすぐ脇に堰堤があり、水が滝のように流れていて、迫力があります。崖側が少し崩れている場所もありますが、自動車で登れる道です。投棄された自動車や、熊捕獲用の檻が置いてありました。

歩き始めて1時間半ほどで、目的の尾根に到達しました。少しですが奥福知の山が見えます。ここから尾根伝いに福知三角点に向かいました。倒木が少しありますが、登るには問題なく、福知三等三角点(892.45m)に着きました。頭の赤いプラスチックの杭が寄り添っています。三角点の周りから下を見ると林道が見えたので、下山は一気に斜面を降りて林道の終点に出ました。つまり、終点から右手の斜面を登れば三角点に行けます。

林道が尾根に達している地点に戻り、「関係者以外車両の通行を禁止します。兵庫県森と緑の公社」と書いてある立て札から南の尾根に向かいました。ここから通行禁止ということは、ここまでは誰でも自動車で登ってきて構わないようです。実はこの通行禁止の道はすぐに倒木で塞がってしまい、しかも山頂には行きません。倒木も多いので、南に沢を二つ越して、登りやすい尾根を見つけて山頂目指して登り始めました。木の間隔の広い植林ですが、最初は急勾配で疲れました。そのうちになだらかになり、950m+のピークに着きました。木は切ってありますが、展望はありません。ここから広い尾根を登って、1010m+ピークに着きました。ここも木は切ってありますが、展望はありません。細畑三角点(1008.88m)は、ピークから少し西に降りた藪の中にあります。

ここからは南に尾根を歩きました。灌木も若干ありますが、植林が多く歩きやすい尾根です。ただ、前日の雨で枯れ葉が湿っていて、植林の中はいかにも陰湿でした。木の無い場所もあって、シダが埋め尽くしていますが、膝くらいの高さなので歩くには困りません。この付近は鹿の天国のようで、たくさんの鹿を見ました。天気が良ければ気持ちの良いハイキングコースになりそうです。

ゆるやかな傾斜の尾根を登って行くと、1050m+ピークに出ました。この付近は灌木が多くて、少し歩きにくくなります。ピーク付近は土が盛り上がっており、それに登ると暁晴山が見えました。直線距離で1キロちょっとですから、アンテナ群がよく見えます。この先は1028mピークまで、シダと灌木と林の尾根です。1050m+ピークから見ると、暁晴山のアンテナは2本が重なって3本に見えます。写真は、1028mピークの少し西から見た暁晴山です。暁晴山の北斜面には、作業道と思われるジグザグの道が見えました。

この先は、ちょっと気を付けて西の尾根に降りましたが、とにかく尾根が広いので方向を間違える可能性は高いと思います。植林地帯で、木のないところにはシダが生えています。この先のなだらかな斜面を登ると、灌木の多い平地にでてきて、少し探して岡ノ上四等三角点(949.1m)を見つけました。三角点の名前が書いてある板が木に下がっていました。登り始めてから3時間半が経っていました。

この先は北に斜面を降りましたが、これも広い尾根で方向が全く分かりません。900mの等高線に挟まれた鞍部に降りて、930m+のピークに出てくると、「登山コース」と書いた標識が立っていました。矢印は西を向いており、行こうとしている方向ではありましたが、いったいどこからこのピークに出てきて、どの山を登山しようというのか、まったく謎です。とにかく植林の間を西に進みました。なだらかなので疲れませんが、この辺でこの日も夕立が始まりました。植林の下にいてもしのげないような激しい雨でした。

雨の中で885mピークを通り過ぎ、植林の中を南に降りました。この付近にはピンクのマーキングがたくさんあり、それに従うと尾根を楽に歩けるのですが、この先はマーキングを辿って南に行きすぎてしまいました。南の山の展望が広がってきたら行きすぎです。途中の尾根を西に降りなければなりません。実はピンクのマーキングはこちらの尾根にもあり、要するに沢山あるので気を付けなければなりません。

雨はますます激しく、雷も鳴っているのが気になりました。800m+付近で尾根の北側を探し、2009/05/30に見つけた林道に降り立ちました。このあたりの林道は豪雨で川になっていますが、少し降りると砂利道になり、歩きやすくなりました。さらには舗装道路になり、雨もやんできて、楽になりました。

この林道は生栖に降りますが、車は福知にあります。生栖からの川沿いの県道6号線は歩道がないので、北の梶原の方に出ようと思いました。地形図では林道の途中から破線道が栃ヶ磯三角点の東を通って梶原に抜けているので、こちらに行ってみました。破線道は歩けましたが、三角点の東側で林道に出会いました。北に降りようとしたのですが、道が見つかりません。林道を東に行くと、先ほど降りてきた林道に出ました。これでは逆戻りです。林道は栃ガ磯三角点の東の地点からさらに西にも延びているので、そちらに行ってみました。この林道はぬかるみになっていましたし、場所によっては非常に急勾配だったり松の木が倒れたりしているので、自動車が登れるのか心配です。しかし、とにかく三角点のある山の南を巻き、西の急斜面をジグザグに降りていきます。かなり長い道のりでしたが、最後は6号線が少し広くなった付近に出てきたので、一応の目的は達しました。あとは県道を福知まで歩きました。

全行程は6時間近く、その半分は林道歩きでした。しかし、歩きにくい林道ではないので、飽きてくるという以外は文句はありません。尾根も急がなければ楽しめると思います。暗い植林の中を歩く場所も多いのですが、地面が乾いていれば気持ち良く歩けると思います。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆

地形図は「安積」と「長谷」です。