2010年1月16日土曜日

鞍居川から小野豆に往復

上郡の東にある小野豆の集落は、平家の伝説で知られています。ここには南から道路も来ていますが、北の鞍居川から往復してみました。出発点は鞍居川沿いの広根の集落から南東に入った谷で、溜池がありその南端に「さんげん屋」という藁葺き屋根の店があります。この付近に車を止めて、近畿自然歩道ではなく、東に向かう尾根を歩き始めました。入り口には「火の用心 播西11 上月支8」という標識が立っています。

最初は手入れの良い未舗装道路ですが、だんだん細くなり、荒れてきます。ネットが現れると歩きづらくなります。そして、左手(北側)が岩場で前(東側)が谷という地点に出てきました。どちらも尾根までは遠くなさそうに見えたのですが、なんとなく面白そうな岩場に向かいました。するとネットが尾根に沿って張られており、ネットの周りは木が多くて歩きにくいので、結局谷を歩くことにしました。岩だらけですが、炭焼き窯があったりして、最初は楽しめました。しかしだんだん足場が悪くなり、砂利っぽい急斜面になると足下がすぐに崩れるので登れません。這いつくばって登っていると、周囲にはだんだん灌木が増えてきます。ここで方向を確認して気がついたのは、ここは先週(2010/1/11)に北側の尾根を歩いたときに出会った、ネットに囲まれた谷なのです。そのまま登れば藪に突入することは明らかだったので、東側の尾根に登りました。ネットをくぐって東側に出て尾根を登ると、先週歩いた尾根に出てきました。

ここからは東に歩きやすい尾根を歩いて、相生市と上郡町の境界の尾根に出ました。そして、そこから南に尾根をたどりました。計画ではもっと南で尾根に出るつもりだったのですが、北側に登ったために尾根歩きが長くなりました。しかし歩きやすい尾根なので、時間のロスはあまりありません。437mピークの近くで境界は鋭角に曲がっていますが、ここは430m+のピークまで登ると行き過ぎで、道はそのだいぶ手前で西に曲がっていました。この後も歩きやすい尾根道がだいたいはあるのですが、明確でない所もあって、うっかりしてピークから降りるときに尾根を何回も間違えました。

注意深く尾根をたどっていると、送電線の鉄塔がありました。上月支線5です。当然巡視路があり、良い道なのですが調子に乗って歩くと北に降りてしまいます。適当なところで藪に入って尾根を歩かねばなりません。その後南西に進むと、下り斜面にシダが茂っていました。背が低く道もはっきりしているので問題はなく、坂を下ると鞍部に出ました。ここは地形図で小河から広根に通じている破線道の峠で、嘉永二年(1849年)と彫られた台に乗っている石仏がありました。破線道ははっきりした道でした。これは県道449号線のはずです。

南西に少し登ると、赤白に塗られた巨大な鉄塔がありました。播磨西線8です。一緒に反射板のようなものが二基が立っていましたが、方向がなんか変です。よく見るとソーラーパネルでした(写真)。シャープのNT51A86(最大パワー85.5ワット)を64個並べたものです。これで発電し、蓄電池に蓄えて航空障害灯の電源としているようです。この後は良い道が植林の中を通っていました。ピークは巻いてしまうので、あまり登山をしたという実感はありません。しかし最後は尾根を西にそれて、小野豆の平家塚の北付近に降りて行ってしまったので、尾根に戻って東に歩きました。430m+のピークには、「平家山?(430M)」と書かれた大柿さんのピンクのプラスチック板が下がっていました。'04.10.16のものです。小野豆の裏山だから平家山でしょうか?近くには播磨西線6のこれも巨大な赤白の鉄塔と、躄松(いざりまつ)三等三角点(428.94 m)があります。眺望も良好です。これにも航空障害灯がついていますが、その電源は小野豆から来ています。そのため、ここからは電柱と一緒に境界を歩きました。南東の410m+ピークには関西電力のマイクロ波反射板がありました。ここからは、龍野方面などが望めました。そして南に進むと播磨西線5鉄塔があり、そのまま道を降りて小野豆に出ました。

小野豆ではジャンジャン穴と平家塚を見て、林道を歩いて石仏の所から北に降りました。近畿自然歩道の標識がたくさんあるので道に迷うことはありませんし、道もかなり整備されています。炭焼き窯や溜池を見ながら「さんげん屋」まで降りました。

登りに使った谷は明らかに不正解で、さらに東に谷を進むべきでした。ただ、その先の境界の尾根はかなり尖っており、はたしてすんなりと尾根に登れるかどうかは分かりません。尾根から見ると登りやすそうな場所もあったのですが、谷側からそこを目指すのは難しいだろうと思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆

地形図は「二木」です。

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