2010年4月24日土曜日

二度登った初鹿野山

市川と猪篠川+越知川の合流点東側にある初鹿野(はしかの)山は、寺前の方から見るとひときわ目立つ山です。しかし、どう登って良いのか分かりません。今回は南の尾根から山頂を目指しました。

登り口は屋形の東、大きな工場の北にある墓地にしました。ここに車を置いて、播但自動車道の下を潜る市川27トンネルを抜けました。墓地から播但自動車道までは畑で、カラス避けにカラスの死骸がぶら下がっていたりして、あまり良い感じではありません。市川27には扉があり、「特定者外の入山を禁ず」と書いてあります。それにこの扉には錠が3つあり、山側(つまり播但自動車道の東側)からは一番上にしか手が届きません。つまり、山からここに降りて来ると出られないわけです。ここを通るのは不正解だと思いましたが、今回は来てしまったので、扉を開けて山側に入り、一番上の錠だけを閉めました。後で帰り際に見に来たら、3つとも閉められていました。

ここからの登りは地形図の破線道に近いのですが、植林の水の流れていない谷間です。かなりの急勾配であることを除けば、登りやすい谷でした。地形図の破線道は途中で南に折れていますが、そんな道はないので、まっすぐ登りました。尾根に出ると、左手に三角点がありました。屋形四等三角点(354.90m)です。共同アンテナの残骸がありました。尾根を辿るには東に進みます。

尾根は歩きやすいのですが、地形図で破線道が尾根に達しているところでも、道と呼べるものはありません。しかし360m+のピークを過ぎて破線道の無い尾根になると、はっきりとした道が現れました。快適に歩いて388mピークに登ると、コバノミツバツツジの花に囲まれました。この先も歩きやすい尾根でした。西から破線道が上がってきていますが、これは未確認です。尾根に破線道が描かれているところは、部分的にシダが茂っていましたが、概して歩きやすかったと思います。ただ、松茸山らしく、「入山禁止」の表示がいくつかありましたし、荷造り紐が張られているところもありました。コバノミツバツツジが相変わらず咲いています。

初鹿野山に近づくと、谷の上に出るので、南西の展望が開けます。この付近では尾根にネットが張られています。そして初鹿野山に突き当たると、地形図では破線道は東に曲がっていますが、実際には西に向かう道があります。無理矢理山頂を目指すことも可能でしたが、藪がきつそうなので道を辿ることにしました。この道はほとんど登らず、同じくらいの標高を西へ進んで行きます。途中で西側の展望が得られます。そして、山頂から南西に延びる尾根に達しました。この尾根には道があり、楽に登れます。

これを登れば山頂だったのですが、途中450m付近でアクシデントが起きました。この尾根にはネットが張られているのですが、これに鹿が頭を突っ込んで身動きが取れなくなっていました(写真)。最初は鹿もこちらの姿を見ると逃げようと暴れていたのですが、徐々に近づいてネットを外そうとすると、おとなしくなりました。しかしネットは首の周りに食い込んでおり、どうやっても抜けません。結局ネットを切るしかないのですが、残念ながら刃物を何も持っていませんでした。ハサミを買ってくるしかないと判断して、山を降りることにしました。この尾根の道は良く整備されています。道のりは長いのですが、斜面をジグザグに降りるので傾斜も大きくなく、30分ほどで播但自動車道の側道まで降りられました。自動車を置いてあった墓地まで戻り、近くのホームセンターでハサミを買い、側道まで車で戻ってきて、また登りました。40分ほど登ると、鹿はネットにひっかかったままでした。ネットを切って自由になると、鹿はしばらく呆然と立っていましたが、そのうちに跳ねていきました。

持ち主がいるネットを切るの良くないのですが、この付近のネットは倒れている部分が多く、ネットとしては機能していません。動物愛護ということで許して頂きたいと思います。

この後は尾根を登って、山頂の初鹿野三等三角点(507.76m)に行きました。山頂近くには共同アンテナの残骸があります。山頂にもネットが張られています。ネットは山頂から西に延びる尾根にもあって、そちらにも道があるようでしたが、前と同じようにジグザグ道を車まで降りました。

この尾根沿いの道は、登山路として探して見つけるのは困難と思います。一応説明すると、312号線沿いのケーキ屋の南から東に入り、播但自動車道を潜って墓地の下に出ます。車は墓地にとめるのが正解かも知れません。ここから北に未舗装の側道を歩くと、しばらくは東側にコンクリートの壁が続き、それが切れたところに頑丈な金網があります。その南側を入っていくと、右側に登れるところがあり、ここが入り口です。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆

地形図は「粟賀町」です。

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