2010年6月6日日曜日

神河町の大山城址

姫路から生野に向かう国道312号線に、大山城址に関する説明板があります([1])。赤松氏によって14世紀に作られたとのことで、近くの山の散策と一緒に行ってみました。起点は七宝寺で、北側の薬師山は「やすらぎの森」として整備されています。南側の山に関しては[2]に短い情報があるだけなので、とりあえず七宝寺から東に舗装路を歩きました。

大山浄水場で鹿避けの扉を通り、舗装路を登ると、すぐに終わってしまいました。南の川を渡って植林を南に抜けると車が通れそうな道がありました。これが地形図の実線道でしょう。破線道の方は、よくわかりません。実線道を歩いて行くと、これも終わってしまいますが、「災害に強い森づくり(緊急防災林整備地) 県民緑税の活用 平成19年度整備」という杭が立っているところから山道が続いています。これは植林の作業道ですが、歩きやすい道です。この付近の植林の木には、持ち主らしい人の名前が白いペンキで書いてあります。谷に沿って歩くと、地形図の破線道の終わり付近から道は北側に少しずれ、さらに谷を登っていきます。この辺から南の斜面を強引に登れば大山城趾には近道でしょうが、とりあえず道の終わりまで行ってみました。どんどん周囲は荒れて、道も怪しげになりますが、尾根のすぐ下まで道があります。最後は植林の中を適当に抜けて尾根に出ました。

問題はこれがどの尾根かなのですが、GPSで確認すると、ほぼ東西に延びている尾根でした。ここから大山城趾のある尾根に行くのはかなり難しいので、まず東に山を登ってピークの882m地点を目指しました。植林ですがかなりの急斜面です。伐採された木の幹がそのまま転がっており、それを避けながら登りました。300mほどの標高差をほぼ植林で登り切りました。正直なところ、非常に疲れました。750m付近からは少し楽になりましたが、それでも足下には伐採した木が転がっています。

楽になったのは850mの標高線を越えたあたりからで、植生も変わり、やや藪っぽくなりました。しかし平らな尾根なので、882mピークまではツツジの花を愛でたりしながら歩けました。882mピークには地形図の上では破線道が通っています。ピーク付近には道の跡らしいものがありましたが、南北に向かうはっきりした道は無いようです。

ここからは尾根を西に戻りました。850m標高線あたりから南西に進路を取って、大山城趾に向かう尾根を歩きました。最初ははっきりしない尾根ですが、だんだん尾根らしくなりました。細長い岩が転がっていたりして、面白いところもありますが、何ヵ所か方向を間違えそうになったところもあり、分かりやすい尾根とは言えません。しかも515mピーク付近まで降りてくると、周囲は藪になります。ここからは藪尾根歩きになりますが、大部分は切り開きがあります。

なんどもアップダウンを繰り返し、最後に急な藪を登ると、丈山三等三角点(487.01 m)に出てきました(写真)。周囲は木が切ってありますが、展望はありません。ここが大山城趾で、付近はさすがに城趾らしく平坦地が何段もあり、堀切のようなものもありますが、石垣が無いので城跡としては迫力を欠きます。問題は下山で、なんとなく周囲の平坦地を見ているうちに北向きの尾根を降りていました。かなりの急斜面で、しかも伐採した木や藪があり、歩きにくいことこの上ありません。最後は地形図で実線道がヘアピンカーブしている地点に出てきましたが、周囲は背の高いシダ藪で抜けるのに苦労しました。あとは実線道を東に戻って、浄水場から七宝寺に戻りました。

展望がほとんどなく、植林が多く、藪も多く、急斜面が多いという、あまり魅力的でない登山路でした。大山城趾だけ行くなら、山の周囲を取り囲む実線道から登山路があるのだろうと思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆

地形図は「生野」です。

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