2010年7月18日日曜日

生野の朝日山

生野駅西口前の大歳神社に行くと「朝日山いわくら この宮の背後の山は朝日山といいますが、この山道を約300メートル登りますと大きな洞穴があります。」と書いてあります。見に行くついでに、背後の山を歩きました。

大歳神社の前には「不浄輩登山無用」と掘られた石があり、身を清めてから登山する必要があるようです。神社の神殿の脇から山道が続いており、良い道です。少し登ると磐座がありました。大社神社と書かれており、洞穴の中に御神体が置かれています。しっかりと拝んでから、さらに登山を続けました。ここからの道は幅が狭く、笹や草が茂っていますが、2箇所にはベンチが転がっていましたし、登山道として整備されているようです。最後は急な坂を登ると、幅広く切り開かれた尾根に出てきました。これも最後は急坂ですが、登り切るとNHKの生野テレビ中継放送所があって、この切り開きが何のためのものかが分かりました。建物の屋根には単純なアンテナが立っているだけですが、眺望はなかなか良く、西側の栃原川の流域が見えます。ここは、地形図では552mピークの一つ手前の550m+ピークです。NHKの「火の用心」はピークの北側から東に降りるようになっていましたが、そのまま進んで552mピークに達しました。展望はありません。

いったん下ってからまた尾根を登ると、大きな送電線の鉄塔がありました。小河内線20です。この場所も展望があります。ただ、周囲の木の背が高く、全方向とはいかず、西方面だけです。ここからはしばらく登りです。送電線の巡視路は西側から登ってきていました。やや急な坂を登ると、丸山三等三角点(649.13m)に出てきました。地名は円山ですが、三角点は丸山です。周囲は木が切ってありますが、その分だけシダが伸びていて藪っぽい感じです。東に見えるのは釜床山でしょうか。

三角点から北に降りる尾根には倒木がありますが、尾根から降りなくても歩けました。あとはまた切り開きのある尾根になります。次の640m+ピーク、そして降りてから登り返す630m+ピークも雑木林の藪ですが、下草が少ないので歩くのは楽です。ここで悩んだのは、この山からの降り方です。まだ歩き始めて2時間しか経っていませんが、この先で北東に降りないと、北西の尾根はどこまでも延びていて、900m+のピークを経て、最後はフトウガ峰まで行ってしまいます。それは行き過ぎにしても、900m+ピークを過ぎてから旧生野町と旧朝来町の境界の尾根で円山の北に降りるというのが魅力的なコースです。しかしそれにはあと3時間はかかりそうです。900m+ピークに向かう途中でも東側に降りられそうですが、登りの途中で降りるというのも面白くないので、結局ここで降りることにしました。

地形図にある600m+の小さなピークから素直に尾根伝いに東の植林に曲がりました。この先もしばらくは切り開きがあり、ピンクのマーキングがあります。しかし尾根の分岐が多く、分岐点に来るたびに地形図を見て悩みました。3番目の分岐でマーキングは無くなりましたが、ここを東に進んで尾根を降りれば出発点にかなり近い点で降りられます。特に、谷を渡っている送電線の、一番低い位置にある鉄塔(ヘリコプター対策なのか赤白に塗られており、てっぺんで常に明かりが点灯している)までたどり着けば、後は保守路で降りられるはずです。しかし、東向きの尾根は草が茂っていて藪っぽいので、北東の長い尾根に向かいました。こちらの尾根もこの先はしばらくシダが膝丈以上に育っており、切り開きもありません。しばらく我慢して歩くと、植林に入って一息つきました。あとは植林の尾根を先端まで辿って、鉄条網のある尾根を北に降りました。降りたところは道路でしたが、やや落差があるため、降りる場所を探すのに時間が懸かりました。ここから312号線に出ましたが、途中に播但線の陸橋がありました。実にシンプルなもので、走る列車を真下から線路の間を通して見られるのが鉄道ファンには魅力でしょう。あとはなるべく312号線は使わず、旧道で生野まで帰りました。生野北峠になぜ歩道橋が架かっているのか、歩いてみてよく分かりました。

すべて半袖で歩けましたから、歩きやすい尾根と言えると思います。下山は長い尾根を通ったので1時間掛かりましたが、他にもルートがありそうです。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「但馬新井」です。

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