2010年8月1日日曜日

神崎工業団地の東の尾根


神崎町粟賀町東の神崎工業団地の南に広がる山塊は、複雑な尾根を持ち、アプローチをいろいろ考えましたが、まず一番単純に東端の尾根を歩くことにしました。グリーンエコー笠形から西に見える山並みです。

尾根の突端は道路に面していますが、動物避けの扉があります。ここから入ると道は川の方へ行ってしまいますが、ちょっと急斜面を登れば簡単に尾根に出られました。これが長い尾根歩きの出発点となりました。

尾根には適当な切り開きがあります。シダが元気なところもありますが、切り開きはわかります。ピンクのマーキングがあり、迷うことなく進めました。セスジイトトンボのオスらしい、綺麗なトンボがたくさんいました。ロープが張られている所もあり、松茸山なのかも知れません。しばらく登ると展望の良い場所に出ました。これは工業団地の方からも見える場所です。展望は南側なので、一番印象的なのは工業団地ですが、その背後の山並みも見えました。

この後はマーキングに従って切り開きを進みました。できれば善兵衛山三角点にも寄りたかったのですが、切り開き以外は藪がきつそうなので、素直にマーキングに従って尾根を登りました。ネットがある所もありましたが、ほとんど壊れています。351mピークは展望が良かったと思います。ここからは更に急勾配の登りで、少し登ると若干平坦な場所に出ますが、645mピークまではずっと登りです。暑かったので少し登ると倒木や岩に腰掛けて涼しい風を受けながら休みました。おかげで休憩時間の長い登山になりましたが、風に当たって休んでいる間はまさに極楽で、これがなかったらストイックなトレーニングになってしまいます。ところどころに何かが書かれた板が木から下がっているのですが、ほとんど判読不可能でした。たまに粟賀町方面の展望が開けることもありました。この尾根にはネットはほとんどありませんが、有刺鉄線が一本地面を這っていました。へたに転ぶと怪我をしそうです。

645mピークがどこだったのか、確かには分かりません。この付近には割としっかりしたネットが張られていました。このピークを過ぎると、尾根の雰囲気がいきなり変わります。ここまでは雑木林で岩場もある尾根だったのですが、ここからは高い木が多く落ち葉を踏んで歩くことになります。かといって植林という訳でもありません。この変化は実に劇的でした。比較的平坦な尾根ですが、方向は明確ではありません。何回か尾根を曲がらねばなりません。615mピークには、判読可能な板が下がっていました(写真)。道しるべというよりは、植林の地権者の表示のようです。木に地権者の名前が白いペンキで書いてあることもありました。

何度も迷いながら坂を登ると、稜線に出てきました。これを左に折れて進むと、神河町と市川町の境界線の尾根に出ました。この付近にもピンクのマーキングが少しありますが、ここまでの尾根と比較するとかなり藪っぽい尾根です。703mピークは藪です。これを更に南西に進むと、右手から尾根が来て、尾根の三叉路となりました。これを南に行けば船谷三角点ですが、今日は無理をせずに帰ろうと思いました。ここまでで3時間半かかっています。

ここからは破線道を辿って降りるつもりでしたが、道はありません。最初は尾根伝いに歩いて破線道の通りでしたが、その先で北に降りるところはどこを通って良いかわかりません。地形図ではこの付近は尾根を通ることになっているので、尾根伝いに降りました。そして地形図で破線道が谷に入る所では、谷は沼地になっていました。この谷を降りることだけははっきりしたので、この後しばらくは谷沿いの尾根を降りて行きました。たまに谷に降りてみましたが、倒木で歩けない場所も多く、結局は谷の斜面をトラバースすることになりました。土がもろくて崩れやすいため、かなり気を遣いました。そのうちに滝があり、谷は歩けないので、一旦東の尾根に登りました。そしてそこから北に尾根を降りると、その先は道がありました。地形図では、破線道が北から北西に向きを変えて、谷幅が広がる付近です。

道があると言っても、歩くのは容易ではありません。苔の生えた石の上を歩くところが多く、危険です。倒木があったり、谷が狭かったりで尾根に登らねばならない場所もあります。谷の雰囲気は良いのですが、谷はほとんど歩けません。ピンクのマーキングはずっと続きますが、谷の両側にあったりして、どう歩いたらよいのか分かりません。そのうちにだんだんと道幅も広がり、歩きやすくなりましたが、それでも足下は岩が多くて疲れました。最後は地形図で実線道になるところですが、ここは南の谷に砂防ダムを造っていました。あとは林道を歩いて工業団地に戻りました。

登りの尾根は切り開きもマーキングもあり、登山コースとして適当なものです。問題は登った後です。本当は谷を降りず、695mと626mピークを経由して、工業団地の西側に降りる破線道で下山することを考えていたのですが、かなり大回りになるのと、この破線道も本当に存在するのか分かりません。境界線に出たところで東に降りれば、グリーンエコー笠形を通って下山可能ですが、これも大回りです。別のルートを考えたいと思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★★ 下山は最悪でした。
地形図は「粟賀町」です。

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