2010年9月4日土曜日

住山三角点から深山


深山という名前の山はあちこちにありますが、これは宍粟50名山の深山です。住山三角点は、山崎から伊沢川を遡り、突き当たりに近い岩上神社の西側の山の上にあります。ここから深山まで尾根を縦走するというプランです。

登り口が問題でした。住山三角点の南側には地形図では破線道があり、峠になっています。また、その南には送電線があります。しかしインターネットで[1][2]を読み、これらが使えそうもないことを知りました。伊沢川から住山三角点までは500m近い標高差があります。これを急登するのは大変なので、なるべく標高差を縮めるために、岩上神社まで伊沢川に沿って登り、それから南西に登ることにしました。岩上神社の駐車場に車を停めて、川沿いの舗装道路を歩くと、神社に渡る赤い橋があります。この更に先に西から来る川がありますが、これが地形図にある谷なので、この南側から登り始めました。水を汲むためのドラム缶が置いてありました。

最初は植林の中を登りました。道は無いのですが、なんとなくピンクのマーキングについていくと、まず小さな尾根に乗れました。この尾根は最初は植林で、枝打ちされた枝の上を登って行くと、だんだん岩が増えてきました。雑木林になる所もあります。かなり急です。さらに上がっていくと、伐採された木が尾根を埋めており、歩きづらいのでひとつ南側の尾根に移りました。そしてようやく稜線に達しました。ここは下草のない植林ですが、すぐに植生が変化し、倒木もありました。そして自然林の中に住山三等三角点(880.31m)がありました。「2010.3.27 たくのわがまま風来記」([2])と書いてある板が木に下がっていました。

ここからは尾根を縦走です。北へ向かう尾根へはどこから行ったらよいのか分からなかったのですが、赤いマーキングのところを降りたら正解でした。植林地帯で歩きやすく、尾根を北に向かって進みました。少し行くと、地形図では西側に興味深いものが描かれています。ほぼ200mほどの、両側が崖の谷です。航空写真でも明瞭に見えるので、見に行ってみました。結論から言うと、崖は見あたりません。この谷はかなり人の手が入っており、溝や堰堤、護岸のしっかりした川があります。その周囲にはシダなどの草が茂っています。木が生えていないという点では変わった場所で、航空写真にもはっきり写りますが、草が多くて歩けません。様子が分かったので尾根に戻ることにしました。

尾根に戻ってちょっと北に行くと、昔の町界に出ます。ここから北東に尾根を辿りました。ここは町界だったのでかなりの頻度で標石が埋めてありますが、そのわりには道はありません。かすかな切り開きを辿り、814mピークを過ぎると、その北は峠になっています。首のない仏像が倒れていました([3])。両側とも道ははっきりしています。北の840m+ピークに登り、旧三町境界を東に折れました。ここは北側から林道が尾根まで達しています。ただし尾根上にあるわけではないので、尾根歩きには使えません。820m+ピーク付近は倒木が多かったので南側の作業道を通りましたが、そのままだと南に降りてしまうので、さらに東に進んで、町界の尾根を降りました。すると南側が伐採されており、いきなり展望が広がりました。写真は、伊沢川方面を望んだものです。

この尾根を降りると、南側に林道が迫ってきます。746mピーク付近は倒木が多くて歩けないので、南側の林道を歩きました。そして、その先の720m+の鞍部にシダをかき分けて入っていき、深山を登り始めました。この鞍部は峠らしく、北に降りれば斉木方面に出られるようですが、周囲はシダだらけで、道も覆われています。しかしマーキングがあるのと道の上にはシダが生えていないので、急斜面を登ることができました。この付近は台風で多くの木が倒れて、その処理をした後のようです。木がないのでシダが繁るのですが、日陰もないので天気の良い日は炙られて大変だと思います。幸い曇っており、風もあったのですが、それでも切り株ごとに休みながら登りました。ところが休みながら振り向いてみると、鳥ヶ乢付近で雨が降っているのが見えました。この急登中に降られると困るので、慌てて登りました。850mを過ぎるとやや平らになりますが、深山はまだずっと東です。マーキングに従って頂上に出ました。深山三等三角点(907.74m)がありました。

雨が迫っていそうなので下山を急いだのですが、予定していた南への旧町界の尾根が見つからず、結局もと来た道を引き返し、「深山」と書いた赤い矢印のある付近で尾根を南に歩きました。こちらにはマーキングは無かったのですが、すぐに林道に出ました。この林道を右(西)に行けばおそらく深山に登る前に歩いた林道に出ると思うのですが、下山を急いでいたので東に歩くことにしました。林道なので水平に進んでいてイライラしましたし、崩落箇所もあれば枝打ちした枝で埋まっている所、岩だらけの所、泥だらけの所もあって、歩きにくい林道でした。それでも標高を下げる方向に歩いて行くと、最後は地形図の破線道の終点に出ました。この先にも手入れの良い林道が西に曲がっており、チェーンが掛けられています。私が降りてきたのは東に向かう谷沿いの道で、ひどい荒れ方でした。あとは林道を40分以上歩いて岩上神社に戻りました。途中で木材の積み出しをしていました。この林道はかなり気合いの入ったもので、急斜面に作られているうえ、岩を割った切通の場所まであります。さすがは杉の産地宍粟市です。

「深山登山口」の標識は、岩上神社のすぐ北にあります。破線道の終点には「深山 25分」と書いた標識がありましたが、そこから深山までは林道でぐちゃぐちゃです。昨年4月([3])から、かなり様子が変わってしまったようです。

このルートは、あまりアップダウンのない尾根歩きの予定でしたが、最初の登りがきつかったせいか暑さのせいか、6時間もかかりとても疲れました。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「千種」「安積」です。

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