2010年12月29日水曜日

山崎の丸山


丸山と言われても、どこだか分かる人は少ないでしょう。山崎町から西に走って、青木の先を北に曲がって菅野川を遡ります。塩田を通り、寺西を抜けると左手に岩上神社があります。ここに車を停めて、さらに北に歩きました。「F.S.播磨西高等学院」があり、ここに「林道丸山線 延長2026米幅長3.0米」と書いた杭が立っています。未舗装ですが手入れの良い林道です。しばらく歩くと林道が左右に分かれます。ここから正面の山を登り始めることにしました。

問題はどう登るかです。地形図で見ても、じっさいに見上げても、急斜面です。とりあえず林道を右に行って、橋を渡ってから左を見ると、道のようなものがありました。そこで水のない小川を渡ると、尾根をジグザグに登る道が見つかりました。しっかりと整備されており、急斜面を難なく登れました。逆に、この道がなければこの斜面を登るのは難しかったでしょう。登山計画の甘さを反省しました。

この登山道は500mを越しても続きました。最終的には651mピークまでは、ほぼ道がありました。660mを越すと倒木が増えてきます。その先の680m+ピークにはネットが張られ、倒木も多く、雪が1cm積もっていたこともあり、歩くのは大変でした。ここから729mピークまでの尾根は、倒木だらけです。729mピークからは西に稜線伝いに降りました。この斜面も倒木がありますが、600m+の鞍部まで来ると北側が植林になり歩きやすくなりました。ここから西側の稜線までは、楽な登りでした。登ってから少し北に歩くと、谷の奥四等三角点(726.59 m)がありました(写真)。ここが水ノ丸山頂のようです([1])。

ここからは尾根を南に歩きました。こちらの尾根には倒木が少なく、冷たい北風が強かった以外は気持ちよく歩けました。細い尾根や岩の多い場所もあり、意外と飽きません。二つ目の730m+ピークからは南東に尾根を降りることも可能でしたが、倒木が多そうだったのでやめました。714mピークは真っ直ぐ歩くと西に行ってしまうので、南に斜面を降りましたが、赤いマーキングもあって迷うことなく進めました。塩田三等三角点(657.07m)は土と落ち葉に埋まっており、「三等」の文字しか見えません。あやうく見落とすところでした。この付近が丸山のようです([1])。ただし、登山を始めた林道分岐付近にあった「水源かん養保安林」の看板では、林道分岐の正面の山が丸山で、この付近は焼尾となっていました。三角点の南から東に尾根を降りることもできそうでしたが、尾根の先は地形図で見るとかなりの急勾配なので、パスしました。ちょっと苦労したのは、610m+ピークから南東の尾根に降りるところで、植林なのですが、尾根が上からよく見えないので困りました。ピンクのマーキングがあるのですが。

503mピークを過ぎると、真新しいネットが現れました。西側斜面の倒木処理を行った跡のようです。この付近から東に延びる尾根を伝って下山しました。この尾根も上からは良く見えず、すこし東側斜面を彷徨って見つけました。どうやら倒木処理の行われている地点付近から東に降りれば良いようです。この尾根を選んだのは地形図で勾配が緩やかだからで、じっさい急斜面もなく、倒木もなかったので正解でした。途中で南側に道が見えましたが、尾根をそのまま降りました。最後は作業道に出て、「F.S.播磨西高等学院」に辿り着きました。

5時間近く歩きました。風が強く雪も少し舞っていて、良いコンディションとは言えません。このコースは木が茂っているので、夏でも気持ちよく歩けると思います。その分だけ展望が無いのが残念なところです。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「土万」と「千草」です。

2010年12月25日土曜日

越知から登る大畑山


姫路から播但線沿いに走って粟賀町に入り、東に越知川沿いに走ると、川の両側に大きな山並みが現れます。少し北に走ると、北西側の山は生野町白口との間の山並みとなります。南から桧和田山、小畑山、大畑山、白口山と連なっており、以前にも歩いたことがありますが、これまでは北の猪篠か白口から登っていました。今回は南側の越知から登ってみました。

出発点を上越知にすれば早く登れることはわかっていたのですが、三角点と鉄塔のある越知集落の東の山並みにも登ってみたくて、越知川に尾根が出っ張っている付近から登ろうとしました。しかし畑や金網があり、結局少し北に歩いて、墓地の奧に関電の巡視路を見つけて登り始めました。金網を抜けて、急勾配の植林を登ると尾根に出ました。ここから北に歩くと、播磨中央線48鉄塔がありました。平成2年建設の巨大なものです。さらに北に歩くと、登り切ったところに石で囲んだ何かがありましたが、よく見るとたき火の跡で三角点ではありません。三角点は次のピークでした。測量のポールが標石の上に立てられており、針金で固定されていました。越知四等三角点(540.20m)で、山の名前は仲山のようです([1])。

ここからは一旦下がってまた登り返して、岩の多いピークに乗りました。582mピークはそのまま歩くと東に行ってしまうので、北側の急斜面の植林を降りました。笹の茂った鞍部を歩くと、地形図どうりの峠越えの道がありました([1])。峠にはお札が立てられていましたが、峠にあるのはあまり特徴の無い石でした。ここからが今日の登山の本番ですが、歩き始めて既に一時間が経過していました。

峠の北はしばらくは良い道ですが、すぐに急斜面になります。どこでも登れますが、とても急です。雪が少し積もっていて足場が悪いので苦労しました。683mピークからしばらくは植林の中の気持ち良い道ですが、これも尾根を歩いていると東に行ってしまうので、北側の急斜面を降りました。そして狭い尾根を歩いていると、目の前に大きな岩が聳えており、一瞬ここで引き返すしかないかと思いました。しかし岩にはロープが垂らされています。ロープがあっても腕の力だけでは登れないので、適当な足場を探してよじ登りました。岩の高さは5mもないのですが、足下は崖で、下手に落ちると何10メートルか滑落しそうです。この崖を登るとまた尾根歩きですが、この付近はかなり急で、飯森山から千ヶ峰の展望もあります。750m付近からは植林になります。さらに標高差200mを急斜面の植林で登ると稜線に達し、大畑山山頂です。越知坂四等三角点(936.59m)の金属プレートがありました(写真)。北側に高畑山が見えます。

ここからは尾根を南西に歩きましたが、倒木と雪で大変でした。次の957mピークは小畑山と呼ぶようです([1])。木が切ってあって周囲の山がほとんど見えます。南に下山道があり、おそらく越知に尾根伝いに降りられるのだと思いますが、ここは更に稜線を探して歩きました。この先は低木が増えてきます。886mピークは何度か来ていますが、藪で歩きにくい場所です。これを過ぎると植林に出ました。南に稜線を歩き、一旦下がって登り返せば桧和田山です。不動野三等三角点(902.92m)があります。この付近では東側に展望が時々あります。西側は植林ですが、西側からの風が冷たく、顔が痛くなりました。この先も稜線を歩き、がんばって登り返すと833mピークに出ました。ここは林道から登ってくると出てくる地点です。白岩山や、猪篠川の向こうの八幡山がよく見えます。この付近にも越知の宝寿寺の名前を白ペンキで書いてある木がありました。

さらに地形図の破線道どうりに稜線を南に歩きました。最初は道が無くなってとまどいましたが、次第に太い道になりました。ただし草が茂っており、しかも非常に急勾配になります。切り開きの中央では掴まる物が無いので、脇の林に入って降りました。再び良い道になると、最近植えた木がプラスチックの筒で守られており、その下に播磨中央線46鉄塔があります。この付近からの眺めも絶品です。地形図の破線道は鉄塔の巡視路となっており、斜面をジグザグに降りて、無事に林道越知ヶ峰線に降りられました。あとは熊野神社に参拝し、林道を越知の村まで降りました。神社の向かいから地形図には破線道が越知の村に降りており、林道から道があったので行ってみたのですが、伐採された斜面に出て、背の高い草が茂っていて歩けなくなりました。ただこの付近にはミツマタがたくさん生えていました。

5時間半以上かかった山歩きでした。雪がなければ歩きやすい所がほとんどだと思います。ロープで岩を登るのはあまり安全とは言えませんが、上越知から510m+の鞍部に出て、小畑山から下りるコースが一般的でしょう。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆ 危険箇所有り
地形図は「生野」です。

2010年12月23日木曜日

笠形山北からダイレクト


笠形山は人気のある山で、登山ルートもいろいろあります。しかし北の山から笠形山を眺めると、きれいに北に延びた尾根が印象的でした。そこで、この尾根を登ることにしました。200円の入場料を取られないように車をグリーンエコー笠形のゲートの外に停めて、尾根の方に行ってみました。グリーンエコーのものと思われる大きなコンクリートの建物の奧の、ネットに鹿の頭蓋骨がぶら下がっている所から、尾根の方に向かいました。尾根の先からも登れそうな気がします。

付近は藪ですが、尾根筋に出ると深い溝が稜線に沿って走っています。溝の中を歩くもよし、両側の土手を歩くもよしで、急勾配の尾根を登って行きました。雑木林で下草は無く、落ち葉を踏んで歩けるので楽でした。急勾配が続きますが、地形図でも分かるように時々やや平坦な場所があるので、少し息がつけました。道のようになっている部分も多く、登りやすい尾根です。

標高差600mを登って、812mピークの手前まで来ると岩が増えてきます。大きな板状の岩がありました(写真)。このピークの先で一旦急勾配を降りると痩せた尾根になり、平らなので楽しく歩けます。尾根が東から南東に向きを変えるところでは、北からの別の尾根と合流しますが、ここからはピンクのマーキングがあります。南西に向かう尾根の西側は緩やかな斜面で、美しい植林が楽しめました。頂上に向かって徐々に勾配が急になり、マーキングも見失いました。しかしどう登っても頂上は一つしかありません。頂上のすぐ手前に、岩の多い小さなピークがあってちょっと休憩し、もう一息登ると東屋のある頂上でした。立派な笠形山一等三角点(939.36m)があります。展望は最高です。

下山も少し変わったコースにしようと、「仙人ハイク縦走コース」を千ヶ峰方面に歩き始めました。山頂付近は岩が多く、足が疲れました。あまのじゃくが作りかけた橋と言われるモアイのような岩を見た後で、866mピークへややきつい登りがありました。その先は尾根にネットが張られており、840m+ピークは大屋坂頂上となっていました。ここから尾根筋を離れて西に歩き、さらに北西に斜面を降りました。この尾根が、一番長い尾根で、勾配も緩そうでした。実際この尾根には切り開きがあり、マーキングもあります。600m付近には尾根部分の低木が伐採されて積み重ねられていましたが、なんのために切ったのか分かりません。そして450m付近で尾根は行き止まりのようになりましたが、北側に急斜面を降りる道がありました。これから先は急勾配で岩や倒木も多く、決して歩きやすかったとは言えません。後から見ると一番長い尾根ではなく、西寄りの尾根を降りたようです。苦労しながら降りて行くと、350mを切った付近で林道に出ました。これを西に歩くと、無事下山できました。

登りに通った尾根は、登山ルートとしてはお勧めできます。下山に使うと尾根が広い場所があるので迷うかも知れません。下山に使ったルートは、尾根の先端から登れば登山ルートとしても使えそうです。縦走コースだけでなく、上り下りの途中でも展望があり、楽しめました。やはり笠形山は良い山です。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆
地形図は「粟賀町」です。

2010年12月18日土曜日

寺前から登る亀ケ坪三角点


寺前の南や西の山はずいぶん歩いたつもりでしたが、亀ケ坪三角点には行ったことがありませんでした。そこで、北側から登ってみました。

登り口は寺前の南、比延の「はにおか運動公園」にしました。ここから、まず221mの丘に登りました。この丘の東側には日吉神社があるので、この丘が播磨風土記にある埴岡と思われます。埴土でできた割には大きな岩があったりしますが、運動公園の裏手から整備された道があって、頂上にはベンチがあります。そのまま東側に降りると、途中に市川鶴居線18鉄塔があります。昭和60年建設という割にはかわいらしい感じの鉄塔です。山から下りると右手に長楽寺があります。十二面観世音菩薩の開帳は25年ごとだそうですが、お堂の中を覗くと結構豪華でした。その右手に、小さなにっこり笑った女の子(?)の像が二つ置いてあり、その間を通って背後の山に登れます。赤い「火の用心」のそばに「鉄塔へ急な登り40分」と書いてあります。花岡山長楽寺と言うくらいですから、この山は花岡山でしょうか。埴岡と音が似ているのが気になります。

扉を開けて登り始めると、すぐに市川鶴居線19鉄塔があります。40分というのは、稜線の鉄塔までの時間のようです。しかし急な登りというのはその通りで、巡視路で良い道なのですが、かなり急です。階段が所々にありますが、お馴染みの黒いプラスチックではなく、コンクリート板です。周囲はシダ藪になりますが、道は整備されています。20、21鉄塔を過ぎて、稜線に出ます。左に曲がると22鉄塔があります。確かに40分弱かかりました。そのまま南に降りる巡視路もあるようです。西側に行くとベンチがあって、東向きには「瀧頂上三角点へ20分」西向きには「西脇林道へ25分」と書いた標識があります。西脇林道がどの道かは分からなかったのですが(おそらく比延から延びる林道でしょう)、この付近には登ってきたのとは別の下山路があって、そちらに行くのではないかと思います。というのは、尾根伝いに西へ歩く道は整備されていないからです。

藪と化した尾根を西に歩くと、ネットが張られていました。おかげで歩きにくくてたまりません。最初は眺めの良い北側を歩いて、寺前の展望を楽しんでいましたが、下草や切り株が多くてとても歩きづらく、危険な箇所もあるので、尾根の幅が広がってきたあたりで南側に移りました。南側は下草が少ないのですが、道ははっきりしないので枝を払いながら歩かねばなりません。そのうちに地形図で破線道が尾根を越えている地点に来ましたが、どちら側を見てもはっきりした道は確認できません。この先の573mピークへの登りは厳しい藪で、南側の尾根にトラバースして移って、南から登りました。それでもシダや灌木が多く、気力の必要な登りでした。573mピークの手前にはネットが張ってありますが、乗り越えて頂上に行けました。頂上は立つのも難しいような藪でした。

南側から573mピークを巻いてネットに沿って更に西に歩きました。ここでもネットの北側の方が眺めは良いのですが、歩きにくいので南側に移りました。一度530m+まで降りてから登り返して570m+まで来ると、尾根が広くなってきて、落ち葉を踏みしめて歩けるようになりました。「構」と書いてある標石が時々ありました。歩きやすい尾根を進んで、神河町、市川町、夢前町の境界点まで来ると、またネットが現れました。またちょっと藪っぽくなりますが、めげずに登るとついに亀ケ坪四等三角点(650.83m)に到着しました。周囲は木が切ってあって、寺前方面を木に隠れがちですが望むことができます。南の河原川にある名所は亀ヶ壺ですが、この三角点は所在地が夢前町山之内字河原谷亀ケ坪となっています(実際には神河町との境界上です)。「点の記」では、「高朝田から南に林道に入って、その終点から徒歩で120分」となっていますが、鶴居から林道を十三回り峠まで自動車で登る方が早いと思います。少し足を伸ばして、三角点の西の650m+のピークの方まで行ってみたところ、「之より左直営林」と書いた標石がありました。どっち向きに置くかで解釈が変わってきます。

下山は、この西の高朝田に降りる破線道が存在しないことは身を持って知りましたので(2009/03/21)、三角点から北に降りることにしました。やや急な尾根を降りて行くと、600m+くらいの地点でいきなり前が急斜面になりました。とても降りられそうもないと思ったので、ここは東側に少し降りて、勾配がなだらかになった560m+くらいの所をトラバースして北に進みました。しかし東に降りるのも急勾配でしたし、トラバースも危険でした。尾根に戻って見上げると、意を決して尾根を降りるのが正解だったようです。ただ、上から見るとどっちに向かって降りたらよいのかが分からないのが問題です。この難所を通り抜けると、あとは歩きやすい尾根になりました。落ち葉を踏んで歩くのは快適です。倒木も少なくて、541mピークも軽快に過ぎましたが、450mを切った付近でまたネットが現れました。例によってネットの北側の方が眺めが良いので、ずっと北側を歩いて行くと、だんだんシダが茂るようになりました。しかし少し辛抱して歩くと、道が現れました。あとはこの道を歩いて下山しましたが、途中でシダに覆われて道が消えるところも多く、その場合にはピンクテープのマーキングを頼りにしました。これも時々変な所に付いているのですが、最後は植林の作業道に出られたので、おそらくこれが道だったのでしょう。

この付近の主尾根は、割と歩きやすいという印象を持っていたのですが、この区間は藪だらけでした。3時間半程度で歩けたので、そんなに大苦戦でもないのですが、ネットと藪だけが印象に残りました。

展望 ★★☆
藪山度 ★★★
地形図は「寺前」です。

2010年12月12日日曜日

上野田から登る打呑口三角点


宍粟市一宮の東市場で右折して、染河内川を遡ると、庭田神社という歴史のある神社があります。ここから南に見える山にあるのが打呑口三角点です。庭田神社から川を渡って南東に林道が山の中に入っているので、これを登ってみました。できればあまり林道を歩かずに早く尾根に上がりたかったのですが、この付近の斜面は倒木処理が進んでおり、頑丈な金網もあって、近づきがたかったのです。

よく整備された林道で、「点の記」でも林道終点が自動車での最終到達地になっています。しかし終点まで行かず、道が川を西に渡ったところで、三角点から真っ直ぐに降りてきている尾根に取り付きました。迷うことのない一本道の尾根ですが、地形図からも分かるようにとても急です。標高差300mを1時間かけて登りました。最初は檜が多いのですが、だんだんに広葉樹の落葉が増えてきます。急勾配ですが、倒木や下草は少なくて、歩きやすい尾根でした。

打呑口四等三角点(735.62m)は、四つの石に囲まれているのですが、一瞬落ち葉しか見えず、無くなったのかと思いました。実はこの三角点は金属プレートなので、落ち葉の下に埋まっていたのでした(写真)。ここには以前に宮山から稜線沿いに来たことがあります(2009/07/18)。この岡城川沿いの長い尾根は、だいたいが植林の尾根ですが、680m付近の鞍部にはやや背の高い草が倒木の間に茂っていました。800mを越えて登り、北に歩いて830m+のピークに行き、そこから北の尾根に進んで次の三角点へ降りていきました。

この付近は植林もありますが雑木林も多く、登りでは迷うことはないと思いますが、下りでは見通しが効かないため進むべき尾根がよく見えません。そのため何回か尾根を外れました。正しい尾根は、ほとんどが歩きやすい植林です。時々はっきりした切り開きがあります。福田四等三角点(652.55m)は鞍部を過ぎてから登ったところにあります。

福田三角点を真っ直ぐ通りすぎて下山することも可能だったと思いますが、地形図で見ると勾配はキツそうです。「点の記」を見ると小学校から登るとなっているので、そちらの方向に、一番勾配の緩い北向きの尾根で降りることにしました。行ってみると、幅1.5mくらいの切り開きがあります。道というよりも尾根にできた深い溝という感じですが、はっきりした道があるのは良いことです。これで最後まで降りられることを期待したのですが、途中から道は谷に入っていき、両側から倒木が倒れこんでいて歩きにくくなりました。そこで西側の尾根に沿って降りました。周囲は植林で、伐採した木が多くてやや歩きにくい感じでした。最後は急勾配になり、一番下には金網がありましたが、出入口があったので楽に外に出られました。

三時間ほどの行程ですが、最初の登りは楽ではありません。足腰を鍛えたい方にお勧めです。展望は絶景と言うほどのものはありませんが、木々の間から暁晴山や行者山、また南の山も見えますので、結構楽しい山歩きでした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「安積」です。

2010年12月5日日曜日

粟賀町の法楽寺から一周


粟賀町には越知川の北側に尾根が東から延びてきています。ここからずっと尾根を辿って山を一周することにしました。登り口は尾根の先端にある墓地です。南側には法楽寺に行く舗装道路が通っていますが、墓地の奥にも小道があって、山に入っていきます。これはとてもよく整備された遊歩道で、気持よく登れました。山頂にはシダに覆われた綿山三等三角点(230.70m)がありました。ここからはも良い道が続き、最後は法楽寺の駐車場に出てきました。ここから315mピークには、尾根伝いに登りました。

315mピークの東には地形図で崖が書いてありますが、ここは展望のよい場所です。この付近からいよいよ本格的な山登りになりましたが、切り開きがあったので楽でした。雑木林ですが、気持よく登れます。この付近の木には白いペンキが塗ってあることが多く、これがマーキングのようです。「界」と書いた木があり、脇には「中村内財産区管理組合 西ウルシ谷 松界」と書いた札が下がっていました。466mピークまでやや急な道を登って、一息つきました。ここからは東に向かいます。この先も登りが多く、さらには共同アンテナの残骸があります。相変わらず切り開きがありますが、周囲は伐採した松の木がたくさん転がっていました。藪っぽい尾根ですが、歩くのに困ることはありません。

三沢山四等三角点(537.27m)の付近では気をつけて東の尾根を降りました。この付近にはピンクのマーキングがあります。この先はいくつかアップダウンがあります。そして、新しいネットが張られており、西側の展望が広がります。さらに尾根を歩くと、再び展望のある谷の上に出てきました。今度は尾根に金網があり、これに沿って歩くことになりました。写真は、最初に金網に出会った場所から、北西の方角を見たものです。この金網は堅固なもので、たまに出入口もありますし、倒木で壊れている部分もありますが、大部分はしっかりとしており、金網のどちら側を歩くかが大きな選択となります。歩きやすいのは西側だったのですが、問題が起きました。金網が西の尾根に曲がっているのです。この尾根は予定していたルートではないので、金網の東側に出ようとしましたが、出られる場所がなく、結局金網の下に小動物が出入りしているらしい隙間を見つけて、這いつくばって抜けました。

この先も金網が続きます。周囲は植林となり、最後は東の尾根に分岐していますが、金網の西側を歩いていたので見に行くこともできません。金網はちょうど行きたかった西の尾根へと曲がっており、そのまま金網の南西側を歩き続けました。こちらの尾根は藪っぽいのですが、金網の南側には細い道があります。509mピークは意外としっかりした山でした。その先も金網の南側を歩きましたが、また問題が生じました。金網が南へ曲がっているのです。この角にも金網に出口は無く、結局少し戻って倒木のある所で金網の北側に出て、そのまま尾根を西に下り続けました。

この付近はピンクのマーキングがあります。ところどころ良い道がありますが、すぐに藪っぽくなります。ただし、歩くのに困るほどではありません。吉富四等三角点(397.49m)は藪の中です。この先はマーキングも無くなります。そしてちょうど350mの所で急斜面に突き当たりました。周囲をよく調べると、北側の急斜面に白ペンキの塗ってある木があり、こちらの尾根を降りることにしました。木に掴まりながら降りていくと、なだらかな尾根になり、さらには植林の中の作業道になりました。結局、杉から東に伸びる林道に出てきました。南の尾根に降りたほうが出発点に戻るのは楽だったのですが、マーキングのある尾根を降りるのが、やはり正解でしょう。あとは歩道のある国道312を南に歩きました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「粟賀町」「生野」です。

2010年12月1日水曜日

三久安山


普通の登山コースで三久安山に登ってみました。宍粟市一宮町三方町から公文川を遡り、千年水を通り過ぎ、溝谷集落を抜けて舗装が終わると、林道には柵が置いてあります。「勝手に入って事故があっても知らないよ」と書いてあるだけで、どけて車を進めることもできましたが、心配なので車を置いて歩き始めました。

犬も歩けば棒にあたるで、大正時代の石仏を見つけたり、蓮花滝の説明書きを読んだりできました。この蓮花滝のところは、地形図では破線道との分岐なのですが、破線道の方向の谷を見ても堰堤があるだけでした。堰堤の向こうに滝があるのかも知れません。林道は徐々に勾配がきつくなります。林道で150m程の標高を登り、ようやく[1]にある登山口の蓮花岩山隧道(昭和52年11月建設)に着きました。右手の谷に入ると、最初は倒木が多くひどく荒れていますが、しばらく登るとピンクのマーキングがあり、谷を西に渡るようになっています。ここから稜線に出るまではひどい急勾配です。マーキングはありますが、とにかく木につかまれるコースを選んで登るしかありません。稜線に出でもマーキングは続きます。

この先の尾根歩きは、急勾配ではありますが下草が無くて楽でした。雑木林を1時間近く登ると、標高900mを越して主尾根に出ました。近畿中国森林管理局のピンクのbiodegradable plastic tapeが木に巻き付けてありました。気分良く尾根道を歩くと、南北に遠くまで展望が開けます。正面の三久安山から、歩く予定の南の尾根まで見渡せます。快晴の日の山歩きは気分が良いものです。草の生えているところもありますが、道はしっかりしており、気分良く、それでもかなりの道のりを歩いて、三久安山山頂に着きました。小原三等三角点(1123.15m)があります。ここの碑には「さんきゅうあんさん」とふりがなが振ってありますが、「みくやすやま」ではないんですね?

下山は南の尾根です。植林を降りると、いきなり阿舎利山にもあるような道しるべがいくつかありました。音水湖への下山コースもありますが、「一宮町溝谷」へ向かいました。次に出会った道しるべ群には、「ハシゴへて林道」もありましたが([1])、「林道奧へ」へ進みました。この尾根も東側に展望があって良い感じですが、だんだん藪っぽくなってきました。突如尾根の真ん中に巨大な岩が現れてびっくりしたり、それなりに楽しめます。1019mピークはどこだったか分からず、旧町界の阿舎利山に向かう尾根を歩き続けると、東側の尾根が伐採されているのが見えてきました。ここでよく観察すると、前回蓮花三角点から阿舎利山を目指したとき(2010/11/23)に見えていた伐採地のうねうねとした線が、ネットであることが分かりました。伐採地を黄色いネットで二重に囲んであるのです。

この付近の尾根は藪に加えて古いネットもあって歩きにいのですが、東側に一応は踏み跡があります。これをたどって南に進むと、新しい三角点がありました。金属プレートの三久安東四等三角点(932.28m)です。ここまでずっとピンクのマーキングがあったので、ここでもそれに従って進むと、西の音水湖に向かう尾根に降りて行ってしまったので、三角点に戻って更に南に進みました。こちらの尾根も伐採地で、黄色いネットで二重に囲まれています(写真)。中に入れないか入り口を探したのですが、見つかりません。なんのために囲んであるのかも不明です。しかたなしにネットの外を歩いて降りましたが、足もとが非常に悪くて困りました。

地形図上では、林道の終点からは谷沿いの破線道があり、蓮花滝の説明板のあるところまで真っ直ぐに行けます。しかし谷に降りてみると荒れており、歩ける状況ではありません。急がば回れと判断して、林道を歩いて帰ることにしました。車まで戻るには70分ほどかかりましたが、この林道は眺めが良く、最近の伐採活動のせいか荒れてもおらず、気持ちよく歩けました。

最後の伐採地を見に行ったのは、阿舎利山にいく時に遠くから見た不思議な囲いを確認したかったからです。素直にハシゴ経由で下山するのが正解でしょう。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆
地形図は「音水湖」です。