2011年7月17日日曜日

千町ヶ峰と福知川


千町ヶ峰は登山道がいくつか整備されていますが、あまり記録の無い南西からの尾根で登ってみました。草木川を遡って下千町に入る手前の「千町のミズナラ」で南の林道に入りました。この道は舗装されており、幅は一車線ですがあまり心配せずに走れました。どんどん登っていって、峠を過ぎると森林基幹道千町・段ヶ峰線に出ます。ここから登りました。

この付近の尾根の端は林道の法面なので急斜面で登りにくいのですが、探し回ると千町・段ヶ峰線の法面に木のステップを見つけました。これを登ると伐採した木の転がっている植林の中に入れたので、ひたすら尾根を目指して登りました。尾根にも伐採した木が転がっているので、避けながら歩きました。最初は急勾配ですが、すぐに楽になり、ところどころ平坦地もありました。最初はネットがありますが、すぐに無くなりました。植林からだんだんと植生が変わっていき、この付近の山頂付近でよく見られるアシビなどの多い藪になっていきます。1100mのピーク付近は南東側が伐採されており、ネットが張られています。そのため砥峰や暁晴山が見渡せました。

この小ピークから千町ヶ峰の頂上までの間は、道が良くわかりません。低い木が生い茂っており、まったく見通しが効きません。なんとか尾根っぽいところを探して歩いていると、沼地がありました。二つのピークの間の鞍部で水が引かないのだろうと思って反対側に回ったら、「弘法の池」と書いてありました。ここから山頂までは道がありましたが、木が少ないので陽に照らされました。山頂には千町三等三角点(1141.31m)があります。周囲は伐採されて展望は素晴らしいのですが、日影が少ないので休憩には向きません。そのまま東に道を歩き、アンテナ小屋(「千町ヶ峰山頂標高1111m電波伝搬実験室」)を過ぎて、東に下山しました。下りになって、やっと周囲は森になりました。一宮町と神河町の境の尾根を東にかなり歩いて、ようやく千町・段ヶ峰線に出ました。これが防火帯の道でしょう。

ここから千町・段ヶ峰線を西に戻ることもできましたが、日影のない林道は辛いので、福知川を見に行くことにしました。地形図にはこの付近に破線道がありますが、これは谷を通っており、林道を作るときに周囲が整備されて道は消えたようです。そこで少し南の尾根から植林を降りました。すぐに谷があって小川が流れており、破線道の名残のような道もありました。倒木など障害物もありますが、地形図どうりに福知川に出ました。ここの実線道は未舗装道路でした。福知川のもっと下流は2009年の大雨で大被害を受けて、今でも県道が通行止めになっていますが、この付近はあまりそんな感じは受けません。気持ちの良い谷沿いの道を南に歩くと、地形図で点線に囲まれた場所に来ました。何もないのですが、確かに土が盛られて平地が作られています。その南は広葉樹林の印がありますが、ここも気持ちの良い森で、周囲の植林とは際立っていました。さらに西に歩くと、南から山越えの林道が降りてきています。「作業道ナメラ谷線」と書いてあったので、2011/04/17に川上から林四等三角点(914.8m)に登った時に出会った林道でしょう。ただしナメラ谷というのは三角点の東側の谷のことで、この林道はそちらには繋がっていません。このナメラ林道はそのまま北に千町・段ヶ峰線へと繋がっています。この交差点の少し東の所に北から深い谷があって、それをまたぐ橋が壊れていました。付近には「ナガソウ(2)公団造林地」と書かれた山火事注意の看板もあったので、ここがナガソウと思われます。

林道と交差してからも、さらに西に福知川に沿って歩きました。気持ちの良い道ですが、また橋が無くなっている場所があり、また川沿いの道が削られて崩落し、歩くのがやっとなくらいだけ残っている場所もありました(写真)。こんな道ですがバイクで走るのが流行っているらしく、何台も見かけました。あの削られた場所を走り抜けるのはかなりのスリルでしょう。最後は千町・段ヶ峰線に出たので、出発点まで舗装された道を戻りました。この道はドライブの車が多く、観光バスまで見かけました。

福知川の上流があまり大雨の被害を受けていないのを見てほっとしました。

展望 ★★★
藪山度 ★☆☆
地形図は「神子畑」です。

1 件のコメント:

藪山探検隊 さんのコメント...

福知川沿いの道は作業道ナガソ線というらしく、YouTubeにバイクで走破した動画があります。[1]は2008年のものなので、軽快に走っていますが、[2]は悲惨です。
ナガソとは、明治まであった長沢村のことだそうです([3])。
[1] http://www.youtube.com/watch?v=gNA5HGXicjs
[2] http://www.youtube.com/watch?v=zKbQvPZFrbU
[3] http://anaroguoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-10c2.html