2011年8月20日土曜日

波賀町のゴソロ山


山の名前は[1]で知りました。国道29号線から429号線が西に分岐する波賀町上野の付近から西の方角に見える、アンテナの立っている山です。上野の東側の城山に登った時(2010/08/27)から気になっていました。午後から雨の予報だったので、ショートコースとして登ってみました。

起点は波賀町安賀ですが、ちょっと迷いました。この山には南北にそれぞれ林道があるのですが、とっかかりになりそうな375mピークの通信搭への道が分かりません。とりあえず北側の林道を西に歩くと、「林道名古城線」の標識の先に建物がありました。ケーブルがたくさん引き込まれているので見に行くと、NTTドコモの基地局でした。その脇に植林に入る扉があったので、ここから登ることにしました。ちょっと荒れ気味の植林の中を、NTTドコモの黒いプラ階段を登って行くと、携帯電話の通信搭に着きました。この通信搭には特に道路は来ておらず、機材は北側の植林を伐採して引き上げたようです。

ここからは尾根伝いに登りましたが、この付近は地形が複雑で、明らかに人の手が入っています。城山に登った時にも見かけた石垣が斜面に作られており、ここも放牧場だったようです。少し登ると東からの尾根に合流して展望が広がりました。東と南の方角が見渡せます。ここからはヒノキの植林ですが、歩き易くなりました。この尾根にはケーブルが敷設されていますが、ところどころ地上に出ている所があって増幅器が付いており「安賀テレビ」と書いてありました。共同アンテナの名残りでしょう。これは山頂まで続きました。木の道標のようなものも立っているのですが、木の種類が書いてあるところを見ると林業目的のものでしょうか(写真)。「一の谷」「瀬戸ノ奥」などの地名が見えます。材木を切り出して運んだ跡も残っており、植林としての機能を果たしているようです。

気持ちよく植林を登って行くと、安賀山三等三角点(545.72m)に着きました。周囲は伐採されていますが、展望はありません。ここからもCATVのケーブルと一緒に植林を登りました。曇りで湿度も高く、地面も濡れていましたが、それでも楽しめる尾根歩きでした。頂上にはソフトバンクの通信搭とNHK波賀テレビ中継放送所、それにアンテナの付いていない高い柱が一本立っています。1時間ほどで登れました。

山頂へは通信搭の保守道路が西から来ているので、雨が降っていたらここから保守道路で下山しようと思っていたのですが、まだ降っていなかったので東に尾根伝いに下山しました。こちらの尾根にもかつてはケーブルが敷設されていたようです。木の標識もありますが、字が消えていて読めません。全体にこちらの尾根の方が荒れています。それでも歩くには不都合はありません。ほとんどは植林です。609m地点を過ぎて標高550m付近に来ると尾根は岩場になりました。雨が降っていたので大半は南側を巻いて歩きましたが、ほぼ水平の岩場が続き、西を除く全方向が見渡せました。この後はだんだん急勾配になりますが、踏み跡があるところが多く、共同アンテナの残骸もありました。440m+の小さな藪っぽいピークを過ぎるとますます尾根は急になり、木につかまりながら足元の良い所を探して降りる必要がありました。滑落の可能性もあるので、あまりお勧めできない下山ルートです。最後は急斜面の植林を降りると川があり、民家の間を抜ける道があって、扉を抜けて道へ出られました。

全行程2時間ほどですので、ほどよい足慣らしという感じですが、天候が良くて乾燥していれば気持ちの良いハイキングが楽しめるでしょう。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「安積」です。

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