2012年10月27日土曜日

銀山湖から登る法道寺山


生野の銀山湖の北にある法道寺山は、北側の岩屋観音からも登れますが、今回は南の銀山湖から登ってみました。法道谷からというルートもありますが([1])、法道谷の奧は荒れていそうなので、安全策として尾根伝いに登ることにしました。登り口は法道谷ではなく、そのもう一つ西の谷です。橋から降りた所に駐車場があるのでそこに車をとめて、谷の奧へ歩きました。すぐに谷は狭くなって、地形図で実線道が破線道になるあたりで杣道という感じになりました。送電線の下を通ると赤い「火の用心」が谷の西側にありました。しかしNo.31とNo.32の両方の数字が書いてあり、よく見ると谷の東側にも赤い「火の用心」が立っていたので、谷を渡って行って見に行くとNo.32への巡視路がありました。急斜面に作られた道なので崩落しかかっており、すぐに見失いましたが、どうやら浅い谷に通じているようで、水のない谷間を登ることになりました。かなりの急勾配ですが、真っ直ぐ登って行くと、鉄塔の下に出てきました。619mピークの山頂ではなく少し西側の斜面に立っている大河内線32鉄塔です。展望は良く、銀山湖は少ししか見えませんが、生野の町が見えました。遠くの山は、もちろんたくさん見えます。

ここからは尾根を北に縦走です。しばらくは古びた金網に沿って歩くことになりますが、周囲は自然林が多く、踏み跡もあるので快適でした。ほぼ平坦な尾根を歩いて行くと、岩のある急斜面に出ましたが、ここを登ると主尾根に出ました。周囲は植林です。少し北に歩くと、法道寺山です。上生野二等三角点(806.46m)があります。周囲は伐採してありますが、展望はありません。この先も北に縦走ですが、法道寺山のすぐ北は急斜面を降ります。ここは間違えやすい場所でした。この尾根には大昭和製紙の境界見出標や標石がたくさんあります。地主さんでしょうか?他にも地籍調査のピンクテープがたくさんあります。769mピークには地籍図根三角点がありますが、こんなにピンクテープを使わなくても、と思うのですが(写真)。このあと坂を降りて、ちょっと植林が増えたと思うと行者山から連なる尾根に出ました。ここで東に曲がりました。

曲がってすぐに、再び地籍図根三角点があります。ここでもピンクテープがふんだんに使われていました。この先の尾根は、ここまでとは打って変わってマーキングが無く、寂しくなりました。しかも徐々に藪っぽくなります。北の多々良木ダムは木々の間からずっと見えていますが、一番よく見えたのは769mピーク付近でした。竹田城もかろうじて見えました。769mピークは平らなので南に行きたくなりますが、北東に降りなければなりません。降りた所で東に曲がるのですが、マーキングが無く、広がった尾根なので目標が掴めません。要はどこを降りても良いのですが、降りてきた尾根は藪でした。この先は踏み跡が復活し、歩き易くなりました。相変わらず大昭和製紙の境界見出標があります。そして辛い急登の後で、もっつい山山頂に出ました。赤星四等三角点(775.74m)があります。

もっつい山からは南に尾根を歩いて下山しました。この尾根は関電の巡視路となっているため歩き易く、ススキや紅葉を愛でながら歩きました。大河内線36鉄塔は、東側の眺めの良い場所です。多可町の三国岳などが見えていました。ここから尾根は植林になります。続く35鉄塔も眺望の良い所で、法道谷が見下ろせます。巡視路はここから更に南の尾根に延びていて、646mピークを通りますが、その南の登りかけの所で西に分岐しています。この分岐は34鉄塔に行くものですが、斜面をトラバースする形に道が付けられており、崩落しかかっていたので、とりあえず南の690m+ピークに登り、そこから真っ直ぐに鉄塔のある尾根を降りることにしました。690m+ピークは植林です。ここから鉄塔のある尾根に降りようとしたのですが、まず倒木に妨げられました。倒木を過ぎても幅の広い急斜面の藪で、途中で嫌になって歩き易そうな南側の尾根にトラバースしました。こちらの尾根はほどほどに降りやすかったのですが、尾根の先には鉄塔は無く、尾根の先に見えていたのは法道谷の西側の鉄塔でした。地形図ではこの付近は銀山湖沿いの道路の北側は崖に描いてあるので心配だったのですが、とりあえず降りて行くと道路が見えて、急な植林を抜けて降りて道路に出ることができました。

5時間弱の山歩きでした。色づいた木もあり、秋を楽しむことができました。法道仙人と言えばインドから雲に乗ってやって来たという人で、法華山一乗寺や御嶽山清水寺の開祖でもあります。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「但馬新井」です。

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