2012年1月28日土曜日

多可町の竹谷山と黒木山



多可町の山を、少しずつ北へ北へと登っていますが、今回は八千代区俵田から竹谷山に登りました。俵田の集落の入口(今年は大きな龍が3頭舞っています)に「竹谷山」という標識が立っているのですが、その先は竹谷川渓谷の方に行っているようで、登山道はありません。資料の[1][2]も俵田から登っていないのですが、探すと老人ホームの脇に道を見つけました。通電ワイヤを潜り、さらにネットを潜って登って行くと、倒木だらけに谷にでてきました。西側の植林を登って尾根に乗り、あとは尾根伝いに歩きました。途中で少し岩が増えましたが、30分ほど登ると頂上でした。赤坂四等三角点(403.94m)と、無線中継所の跡があります。周囲に明瞭な道はなく、あちこちにあった「竹谷山」の道標は、本当にこの山を指しているのでしょうか?

この後は気分良く稜線沿いに歩きました。落ち葉を踏んで歩くのは快適です。三角点のすぐ北のピークで北東にやや急な斜面を降りて、360m+のピークを過ぎるとシダが増えきますが、しっかりとした道があり、巻き道もあります。地形図では西側に崖が描いてありますが、ここからは西側の門田と、先日登った408mピークが見えました(写真)。この先も落ち葉かシダに覆われた尾根道です。素直に巻き道を歩いていればよいのですが、ピークに出ようとすると腰くらいまでのシダをかき分ける羽目になりました。徐々に尾根が北から北東に曲がっていくと、黒木山が見えるようになります。長い尾根歩きで、やや飽きてきたところで、いきなり翠明湖が目に入ったと思うと、遊歩道がありました。遊歩道を北に行って、384mピークのベンチで休みました。翠明湖から中村町が展望できます。

ここからは「なか・やちよの森公園」を歩くことになりました([3])。384mピークから南に降りると東屋とトイレがあり、破線道と交わります。この破線道は未舗装で自動車では入れないようです。その後は稜線沿いに南下です。370m+ピークに登り、次の330m+ピークは東に巻きます。坂道には木のステップがあり、ベンチもあって親切です。黒木山にも東屋があり、翠明湖が一望できます。黒木山三等三角点(393.2m)は改測となっています。この先は道が西側に降りて行くので、竹谷川渓谷に降りるのかと心配になりましたが、ちゃんと稜線伝いに大亀岩に着くことができました。これは386mピークの北の350mくらいの場所にある大きな岩です。ここで遊歩道は終わりで引き返すようにという指示がありますが、西側を巻いて岩の裏をロープ伝いで登ることができます。ここからも中村町を望めます。

大亀岩から南は遊歩道ではありませんが、尾根には道があります。共同アンテナのケーブルらしきものが落ち葉に埋まっていました。黄色い杭があるのでその方向に降りていったところ、光竜寺池の北側に出てきました。西側の尾根を降りて俵田に帰りたかったのですが、いまさら方向転換はできません。しばらくはシダの中に道があったのですが、だんだんと怪しくなり、シダはどんどん大きくなり、傾斜も急になりました。最後は腰までのシダ藪を抜け、さらに笹藪を抜けてグランドの北の道路に出ました。

このあとは、道路を横切って目の前の214mピークを目指して登ると、途中で道に出てきて、「搦手道」となっています。この山(都南山、とんだ山)は、光竜寺城の城跡だったんですね([4])。広い山頂の城跡を通って大手道で降りると、郵便局の前に出てきました。

遊歩道よりも、前半に歩いた尾根の方が印象に残りました。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「中村町」です。

2012年1月21日土曜日

多可町八千代区のとんがり山


先週原山に登った時に、北に見えた山並みがありました。大和川を挟んで北側の山並みですが、岩場が見えてちょっと楽しそうなので登ってみました。登り口は、とりあえず中野間の八千代南小学校の付近から尾根に取り付こうと考えました。地形図を見ると山裾に民家が並んでいます。行ってみると大きな家が多いのですが、山側に家の無いところがあって、小さな祠が置いてありました。山に入るには神社から、ということで、ここから登り始めました。斜面にネットが張ってありますが、その南側を登って行きました。急斜面の植林を登って行くと、尾根に出て、あとは楽に歩けました。280m+あたりまで登ると木の無い平地があって、下野間方面が見渡せました。その先の410m+ピークはシダ藪です。ただしこの付近のシダは膝上まで伸びていることは少ないですし、踏み跡があるのでシダに邪魔されることはありません。

この後は稜線沿いにアップダウンがありますが、落ち葉を踏んで歩けるところとシダが生えているところがあります。ピークはシダが茂っていることが多いようです。時々南に展望がありました。シダ藪の細長い300m+ピークの後、小さな300m+ピークが二つありますが、二つ目のピークは伐採されており、その西側に降りると祠がありました。つまりここまでは山道が来ているということで、実際ここから北に降りるところに、はっきりした道がありました。落ち葉が心地よい自然林の尾根ですが、次の鞍部でこの道は南に降りて行ってしまいました。ここには、REDBIRDのライフル弾のケースが木に刺してありました。ここからはまたシダ藪で、次の320m+ピークもシダ藪です。

この次の340m+ピークは「しょうどの丸」というようです([1][2])。ここは切り開かれていて、付近は平坦地が多く、確かに城跡っぽい感じです。この先は岩盤の細尾根で、展望も良く楽しく歩けました。そして、東から来た尾根と合流するあたりはいかにも人工の掘りが多く、この付近は野間山城跡だそうです([1][2])。ちょっと城跡をぶらぶらしてから、西に稜線を進みました。一つ大きな岩があって、それを北に巻いて進むと、次はとんがり山の大岩です。近寄ると大きな岩です(写真)。天気が良くて乾燥していれば思い切って岩登りをするのですが、雨で岩が濡れていたので、北の斜面を巻いて登りました。この尾根にはずっと道があるのですが、ここは巻き道が見つからず、木に掴まって適当に登りました。足下は岩の上に少し土があるだけですし、木は枯れていて簡単に抜けてしまうものも多いので、かなり苦労しました。しかし、岩の上からの眺望は素晴らしいものでした。

この先は[1]と同じコースで、岩場の多い尾根を西に歩いて地籍調査のピンクテープの多い350m+の尾根に出て、南に気持の良い尾根を歩くと、道標と「子ども体験の森」の説明板がある360m+の分岐に出ました。ちょっと南に歩くと観音山です。観音山三等三角点(378.18m)と、東屋があります。雨が降り出していたので、助かりました。ここからは地形図どうりに木の階段付きの道があります。南東に下っていき、そのまままっすぐ進むと、地形図で破線道が終わっている地点の少し手前にある300m+ピークにも、東屋がありました。この東屋は低い松で囲まれていて先に進めそうもないのですが、無視して進むとまた道があって、小さな300m+ピークに出てきます。この後はごく普通の里山で、歩き易い尾根を南に行きました。313mピークから南東に降りて、さらに290m+ピークから植林の急斜面を東に降りると、坂山四等三角点(211.66m)がありました。この付近も人が地形に手を加えた感じがします。少し降りると貴船神社に出てきました。

岩場あり城跡あり遊歩道ありと盛りだくさんで、距離も長いのですが、登り始めてから降りてくるまでは3時間半ほどでした。ひどい藪も無く、展望も良いので、低山とは言え楽しめるコースでした。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「中村町」です。

2012年1月15日日曜日

多可町下野間の原山


昨日鎌倉山から行者道を歩いているときに、少天井から北東に尾根が延びており、その先に高い山が見えました。これが原山です。行者道からも行けますが、登りやすそうな下野間から登ってみることにしました。

登り口は下野間の天満宮ですが、じっさいは天満宮の階段の手前から北側の谷に入り、すぐに尾根に上がりました。人家のすぐ裏に登って、あとは尾根伝いに180m+ピークに登りました。シダの生えた尾根ですが、切り開きがあるようで、あまり苦労せずに登れました。この180m+ピークは脇田山と言って花ノ砦跡のようですが([1])、地形がそれっぽい以外は、ほとんど何も残っていません。木が生えていて展望もいまいちですが、下野間の町が見えました。

ここからは尾根沿いにまっすぐ頂上まで登りました。すぐにシダが増えてきて、場所によっては腰くらいまでありますが、道がつけられているので問題はありません。少し登るたびに削平地があって展望があるので、休みつつ登りました。途中で尾根にネットが張られていて、どちら側を歩くか悩む程度です。そして標高350mくらいに伐採地が場所があり、北側がよく見えました。笠形山や千ヶ峰が見えました。原山の山頂には貴船二等三角点(496.85m)があります(写真)。地形図と国土地理院の基準点成果情報で標高が25cm違っています。山頂からは南と東が少し見える程度です。

下山は南の尾根にしました。まず、山頂から尾根伝いに南に歩きました。やや荒れていますが、下草はなく自然林の倒木がある程度です。木の間隔が狭くて藪っぽい感じになりますが、山頂の南にある480m+ピークを過ぎると自然に尾根は東に向き、440m+ピークから東に降りました。この付近はあまり尾根がはっきりしませんが、徐々に道がはっきりしてきて、こちらの尾根には道があることが分かりました。勾配も緩く、道もはっきりしていて、登ってきた尾根よりは登山道として適当だと思います。ただし展望は、あまりありません。自然林の中を歩いて、気持よく下山できました。ただし最後はちょっと道がわからなくなって、植林の中を少し彷徨った後、墓地に出てきました。南に降りると人家に出てしまうので、北の破線道に降りるのが正解と思います。この谷を流れる川は亀ヶ谷川と言って、砂防ダムの工事中でした。

2時間ばかりで一周できたので、ちょっと物足りない感じですが、道のある山を歩くのは気持ちの良いものです。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「西脇」です。

2012年1月14日土曜日

加西市の鎌倉山


国土地理院の地形図で加西市の北を見ると、鎌倉谷という谷があります。この周囲の山には破線道が多く、尾根を伝って周囲を一周できそうだったので、歩いてみました。

登り口は河内町の六処神社としました。この神社の奧から斜面を登ろうと思っていたら、実は神社の背後の山は「河内ふれあいの森」として整備されていて、木の階段の付いた立派な遊歩道がありました。ハイキングコースマップを見ると、これから歩こうとしている尾根歩きは、まさしく「ぐるっと一周1日コース」であることが分かりました。170m+ピークには東屋があり、次の220m+の細長いピークは河内城趾です。さすがに城跡だけあって良い展望です。ここからは尾根を北に歩きました。

最初のピークには小鞍掛四等三角点(294.93m)がありました。展望はありません。この付近までの尾根道は、遊歩道という感じです。この先地形図では破線道が東に降りていきますが、その分岐は確認し損ないました。さらに北の宇津木谷の鞍部に向かって雑木林を歩いていると、ハンターさんに出会いました。犬の吠える声が聞こえていたのですが、遊歩道で銃を持った人に会うのはびっくりです。この後は熊避けの鈴を鳴らして、人類の歴史で熊に襲われて死んだ人と銃で撃たれて死んだ人とどちらが多いか考えながら歩きました。

宇津木谷への鞍部には、コベルコが寄贈した道標(他にも多数あり)が立っています。北への道は「鎌倉山頂・西ののぞき」です。ここから287mピークに登る尾根は、地形図では西側が岩場で展望を期待したのですが、道は木立の中です。その先は地形図では360m+のピークに急斜面を登るようになっていますが、道は西側斜面を巻いて、360m+ピークの北の鞍部に出るようになっているようです。しかしこの部分は道に倒木が多く荒れているため、通行止めの紐が張られていました。かといって別ルートがあるわけではなく、360m+ピークには行ってみたかったので、斜面を急登しました。ここがこのルートで唯一藪歩きと言えなくもないところでしたが、すぐにピークに出ました。この尾根にも道があり、254mピークの方に降りられるのかも知れません。

次の410m+ピークへはかなりの急斜面で、トラロープが張ってあります。足下は枯れ葉なのですが、上滑りするのでロープは助かりました。このピークも展望はありません。次は鎌倉山への登りですが、ここは岩が多いので楽に歩けました。そして鎌倉山山頂です。比延田三等三角点(452.46m)があり、大きな法起大菩薩の石像があります(写真)。眺望はさすがに素晴らしいのですが、この日は天気が悪くて海や高御位山は見えませんでした。

ここまでも良い道でしたが、ここからは行者道として整備されており、気持ちよく歩けました。この日は4人のハイカーと会いました。歩き易い道をルンルンと歩き、播磨線131鉄塔と出会い、何もない369mピークを通り、132鉄塔を過ぎ、ちょっと下ると柳峠です。地形図では北からの破線道が尾根に達している付近で、北にも降りられるようでした。このあとはひたすら行者道を歩きました。大日如来像がありましたが、これも含めて行者道の石仏は普光寺の「行者道の案内」に記載されています。その東の460.2mは小天井と呼ばれていますが、展望はありません。南に曲がって460.5mピークが大天井(鉢尾峰)です。ここは眺望の良い所です。ここからは長い下り道です。石仏も多く、木に説明板が下がっていたりしたので、退屈しません。136鉄塔とも出会いました。シダが茂っても道がしっかりしているので問題ありませんが、標高250m付近はかなり急な斜面を降りました。そして、尾根が西に曲がるところには大きな岩があり、登って南側の眺望を楽しめました。ここには不動明王がありました。自然林の中の道を歩いて、とても可愛らしい愛宕神社を過ぎて、行者道登山口に出てきました。

展望 ★★☆
藪山度 ☆☆☆
地形図は「北条」「西脇」です。

2012年1月3日火曜日

多可町大和の東の408mピーク


加西市北部から多可町は地形図で見ると400~500m級の山だらけなのですが、意外に登山の情報が少なくて、どう登ったらよいのか分かりません。とりあえず前回(2011/12/29)茅野三角点に登った時に東側に目立っていた408mのピークに登ってみることにしました。

登り口は前と同じ多可町大和で、「なごみの里山都」に車をとめさせてもらって、県道34号線を少し南に歩きました。持っていた地形図にはなかったのですが、東の山に「八千代トンネル」が開通しており、「中 八千代市街」への道があります。とりあえず道路の北側の尾根の先に行ってみると、急斜面の植林だったので、思い切ってここから登ってみました。端の方に作業道があり、意外と楽に登れました。すぐにやや平坦な場所に出てきて、あとは尾根をひたすら登りました。気持の良い尾根で、標高300mを越えた付近が切り開かれており、南に展望がありました。

細い尾根もあり、若干のシダも生えていますが、歩きにくい所はなく、ほとんどは自然林です。地籍調査のピンクテープがしつこいほど木に付けられていました。360m+ピークには木の枝が立てられており、「H4 1 新点予定位置」と書かれていました。足下には「地籍三角」の黄色い杭が植えられていました。ここから落ち葉を踏んで尾根を一旦下がり、少し岩の多い斜面を上がると、目的の408mピークに出ました。ここも自然林で気持ちの良い場所です(写真)。ただし展望は全くありません。

しばらく休んであとは下山です。360m+ピークまで戻り、北に降りました。こちらは急斜面ですが、地籍調査のピンクリボンがあるので迷うことはありません。尾根に出ると、あとは地籍調査のリボンに従うだけです。降りた先の322mピーク付近は地形図では東側に道があり、植林なので上がってこれそうです。この先も地籍調査のテープが続きますが、テープはあちこちの尾根に降りていくので迂闊について行かず、尾根をずっと歩きました。植林が増えてきますが、歩きやすいことに変わりはありません。尾根は西に向き、さらに南に向かって343mピークへと登ります。ここも植林です。

この後も、地籍調査のテープはあちこちの尾根に降りていきますが、まっすぐに尾根を歩きました。この尾根にもテープはあります。最後まで藪にはなりません。尾根の先端はキュ勾配の植林ですが、楽に降りられました。

全行程2時間ちょっとというショートコースでした。もう一山登ってもよいくらいです。この付近の尾根は、藪が少なく雪もありません。山に動物避けのネットが無いので、楽に登れます。山歩きにはもってこいだと思います。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「粟賀町」「中村町」です。