2013年8月10日土曜日

奥海の高鉢山

日名倉山の南西に奧海(おねみ)という地名があります。奧海越で千種から佐用川上流に出られることから分かるように、佐用川の最上流に位置しますが、地形図を見るとここに高鉢山という山があります。この山を経由して千種町との境界の尾根まで行ってみることにしました。

奧海の下村集落から桑口橋を渡ると左手にイノシシ捕獲用の檻があり、そこから道が山の中腹の墓地へ通じています。ここには江戸時代の墓石もあります。そして植林の中を登って行きました。多少の藪はありますが、高鉢山まで猛暑の中1時間弱で登りました。安井三等三角点(614.05m)があります(写真)。共同アンテナの残骸もあります。

ここからはひたすら東に向かって登ればよいのですが、荒れた尾根です。倒木が多く、切ってあっても乱切り状態で切ったままです。倒木の間には背の高い草こそありませんが、シダやアシビなどが生えており、地面の見えない場所がかなりあります。高鉢山のすぐ東の標高620m+程度の尾根はそんな状態で木がありませんから、北向きに展望があります。しかし木が生えていないので日差しも強く、足早に通り抜けようとしましたが、倒木でそうもいきません。北側斜面は木の生えていない所が多いのですが、伐採したと言うより風で倒れたように見えます。尾根が植林になるとほっとしますが、植林も間伐材が倒れたままで、枝もあって歩き易くはありません。まともな植林歩きになったのは、主尾根の手前標高800m付近からでした。登り初めてほぼ3時間かかっていました。

ここからは主尾根を南下しましたが、この尾根も決して美しい植林ばかりではなく、場所によっては藪になります。特に825mピークから南に降りた付近は西側斜面が伐採されており、尾根にはネットが張られています。背の高い草や灌木が生えていて、非常に歩きにくくなっていました。夏の日差しの中、背より高い草をかき分けて植林を抜け、ヒカゲノカズラの群生地を抜け、768mピークを越すと、地形図で破線道が尾根をよぎっている地点に出ました。探すと消えかけた道があります。本当はここから更に桑村の南の尾根も歩きたかったのですが、午後になって雷も鳴り始めたので下山することにしました。西に向かう道は破線道とは明らかに違っていて、尾根の南側に付けられています。谷を見下ろして道がないか探したのですが、倒木の多い谷で降りる気にはなりませんでした。そのまま尾根を下っていくと、少し窪んだ道が現れました。まっすぐ尾根を降りることも可能でしたが、この道で破線道に出られることを期待して、消えかかった道を辿りました。結局最後は伐採地に出てしまったので、伐採地と林の境界付近を真っ直ぐに降りて谷に出ると、道がありました。これが地形図の破線道で、確かにもう少し谷の奧に延びていました。後は林道を降りて行きましたが、地形図に描いてある畑は石積みのある段々畑の跡です。少し降りると橋を架け直す工事をしていて、さらに下ると桑村では護岸工事をしていました。

暑さと藪で消耗気味の5時間でした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「千種」です。

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