2013年5月25日土曜日

朝来の伊谷三角点

登った山に名前が無いと困ります。日記にすらどこに行ったか書けません。この日のコースで唯一名前の知られている地点が伊谷三角点なのですが、登ったのはもっと高い山です。

播但連絡道を北に走り、道の駅「フレッシュあさご」を過ぎると朝来第三トンネルがあります。このトンネルが通っている尾根から登り始めました。尾根は金網で囲われていますが、トンネル北側の播但道の下はゲートボール場になっており、この付近を探すと入口がありました。荒れた急斜面を登って、尾根筋に出ましたが、ここは二重のネットが張られています。隙間を潜って南側に出ると、急斜面が広く伐採されており、苗が植えられています。鹿に食べられないように筒状に囲われているので、大半は元気に育っているようでした。この伐採地は下からもよく見えますが、伐採地からの展望も良好です。ネットに沿って登りましたが、日差しがきついのには参りました。伐採地を抜けると笹藪になり、徐々に笹の背が低くなり、433m地点を過ぎると新緑も増えてきて、気持ちの良い尾根登りとなりました。この先の藪はだいたいアシビです。伊谷三等三角点(560.27m)の周囲は伐採してありますが展望はありません。金属の棒が落ちていました。

三角点の先では南に尾根を降りますが、この付近の地形は分かりにくく、やや迷いました。木の間隔が広くてどこでも歩けるのですが、尾根を渡り歩かねばなりません。南側の少し下ったところには新しい林道が見えていました。その先は下草の無い新緑と植林の尾根を登り、558mピークを過ぎて少し下りましたが、ここでは少し方向を間違えました。一本調子のようで意外と迷い易い道です。592m地点あたりからは藪も増えてきます。古いネットもあって、よく足を引っかけて転びそうになりました。そして標高650m付近で、尾根が大きな岩に突き当たりました。東側に岩を迂回して登りましたが、この岩の上付近に堤西四等三角点(692.10m)があったのではないかと思います。この付近には広々した場所もありました。さらにネットに沿って尾根を登りましたが、勾配はどんどん急になります。足元もよくありません。標高750mから800mあたりは荒れていますが作業道がありました。急勾配で歩きにくく疲れてきたところで、急勾配のまま、木々の間隔の広い気持ちの良い斜面に出てきました。広葉樹の新緑がきれいです。そして、山頂付近に近づくとアシビの藪となりました。標高920m+の山頂では、アシビの上から西や北の展望が得られます。ちょっと霞んでいましたが、写真は北方面です。この付近は、2010/11/06に南側を通りました。このピークは半径1km以内では最高峰なのですが、名前が無いのが残念です。下からよく見えないのが名前の無い理由でしょう。

下山は一番早道は東の尾根で下ることで、1.5kmほど下ると地形図の実線道に出られます。しかしもう少し尾根を歩きたかったので、いったん来た道を650m付近まで戻って、そこから東に延びる長い尾根を歩こうと思いました。下りは楽でしたが、650m付近で迷いました。GPSで現在地を確認できましたが、周囲の地形が地形図とは違うのです。地形図ではこの付近は等間隔の広めの等高線が走っていますが、実際は凸凹がたくさんあります。尾根を降りていくと地形図から予想できないような急斜面もあって、630mの小さなピークに出るのにだいぶ苦労しました。ここからは急斜面を東に降りて細い尾根に乗りましたが、この尾根は藪っぽく、ネットもあって歩くには不向きです。570m+ピークには共同アンテナがありましたが、周囲はシダの多い藪でした。それを抜けると黄色いNHKのプラスチック杭があり、道がはっきりしてきました。520m+付近は地形図からは分かりませんが、尾根の上が窪んでいます。この辺はまだ藪が多く、疲れてきたところに新設らしい金属プレートの堤東四等三角点(508.24m)がありました。この先は道もはっきりしてきて、歩き易くなりました。方角は気にせずに、道の続く方向へと降りて行きました。結局尾根の東端の植林に出てきて、最後は急斜面の植林を降りました。「造林作業路 円山線」に出てきました。

標高差700m以上、山頂まで5kmという意外と長いコースで、5時間半山道を歩いていました。意外と藪の多い山で、下山は素直に最短コースを選ぶのが正解でしょう。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「但馬新井」です。

2013年5月23日木曜日

神子畑の佐中三角点


朝来市神子畑の北側には900メートル級の尾根が続いていますが、昔鉱山だったため、簡単には足を踏み入れられないようです。そこで、やや大回りして神子畑と明延の間の尾根を歩いてみました。下には鉱山や一円電車のトンネルがあるはずですが、もちろんそんなことは尾根からは分かりません。

車は神子畑鋳鉄橋の駐車場にとめて、すぐ西の神谷川沿いの林道を登ると、二重の堰堤がありました。下の堰堤は平成2年、上の光り輝く堰堤は平成22年建設です。新しい堰堤のおかげで登りやすくなったかと言えば、まったくそんなことはありません。堰堤の手前の階段を登り、堰堤まで達しても、尾根へは急斜面をトラバースしなければ
なりません。しかも尾根と言っても急斜面の植林で、作業道を探してようやく登りました。ずり落ちそうで危険が一杯でした。植林を登ると少し勾配が緩やかになって、ネットが現れました。谷の向こうの696mピークの伐採状況がよくわかります。ネットに沿って登ると共同アンテナの残骸があり、そして鳥の奥四等三角点(579.99m)の金属プレートがありました。周囲はちょっと伐採してあります。ここからも登りですが、自然林で雰囲気が良いので気持ち良く登れました。730m+ピークで主尾根に出ました。

主尾根を西に歩きました。気持ちの良い自然林の尾根で、国土調査の青い杭が打ってあります。715mピーク付近までは全くも問題ありません。その先の730m+ピークへは急な登りで、さらに激下りとなるので、できれば巻いてしまいたいくらいです。その先も急な登りがいくつかあり、かなり疲れました。斜面には植林もありますが、尾根は新緑が美しい林がほとんどです。そしてようやく佐中三等三角点(931.22m)に到達しました。ここは「かせい」と呼ばれているそうです([1])。周囲は気持ちの良い林ですが(写真)、展望は無いので、通り過ぎて先に進みました。まだまだ美しい自然林が続きますが、徐々に植林が増えてきます。南西に尾根を歩くと地形図で少しひしゃげたHの文字のようになっている広い970m+ピークがあります。ここは北側が自然林、南側が植林という境界点になっています。Hの東側の尾根を南に歩くと国土調査のプレートが埋まっていました。このまま南に降りていけば684m地点を通って佐能に降りられそうですが、降りた地点が封鎖されていたら悲劇です。そこで、Hの西側のピークから、養父市との境界の尾根を目指しました。

Hの左下の出っ張りを西に歩くと、深い切れ込みがあって林道に出会いました。南から延びており、この鞍部に10mもある深い切通が作られています。おそらく広域基幹林道須留ケ峰線の延長でしょうが、ここで終わっており、須留ケ峰へは到達していません。予定では大杉山の東にある林道に繋がるようです。林道で切り開かれたおかげで、この地点は南北に展望があります。このまま林道で下山もできたと思いますが、工事の音もしていたので、予定どうり反対側の斜面を登って市境の尾根を歩きました。自然林の尾根が続きます。栗の木が多いようです。尾根が南に折れる所に金属プレートの間歩谷四等三角点(967.27m)があり、近くには葉っぱの大きな木が立っていました。ちらっと神子畑方面が見えました。この付近では東側斜面のすぐ下に道路が見えました。そしてやや細い尾根を登ると、2011/12/10に来た宍粟市養父市朝来市の境界点に出ました。その時は吹雪の中だったので、今見ると景色は全く異なります。しかし植林の中であることと三菱の杭がうってあることは、変わりありません。ここからは以前に歩いた尾根を南に辿りましたが、雪の中とでは全く印象が異なります。南に進むと自然林が増えてきます。神子畑二等三角点(977.49m)は「一ノ段」という名前もあるようです。尾根道でも必ずしも分かりやすいわけではなく、840m+ピークから南東へは急斜面を降ります。前回はよく雪の中で道に迷わなかったものです。朝来四等三角点(845.56m)付近は伐採してあり、笠杉山、千町ヶ峰、大段山が見えます。この付近の尾根は、この地域に多い山頂が平坦で開けた地形になっていて、それが歩いていて気分の良い理由です。しかし、朝来市としては西の外れの境界上の三角点に朝来という名前を付けるのは極端です。

朝来三角点からは南東に境界の尾根を降りました。ネットがあったのでそれを辿ると、真南の尾根に行ってしまいました。戻って市境を歩きましたが、こちらは非常に急勾配でした。なだらかな尾根になり、700m+の鞍部まで来ると、お地蔵様がありました。「願主大屋性道」などと書いてあります。ここが峠と思って、神子畑側に道を歩きました。斜面に付けられた道があり、最後はミツマタの中で消えてしまいましたが、ミツマタの間を降りて林道に出られました。未舗装の林道を下っていくと、立派な舗装した林道に出ました。これが須留ケ峰線です。あとは国道429を歩いて帰りました。

歩き始めてから佐中三角点までは2時間でした。朝来三角点まではさらに2時間かかっており、最後は林道と国道を1時間半歩きました。やっぱり途中で佐能の方に降りられれば楽だったでしょう。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「大屋市場」「神子畑」です。

2013年5月18日土曜日

神子畑から登る絵本三角点

朝来市の絵本三角点へは、2012/08/30に田路から登りました。今回はそれを北側の神子畑から登ってみました。登り口は神子畑の佐能です。中村下橋の所に、地形図では谷の西側の尾根の先に墓地のマークがありますが、じっさい小さい墓地があります。この谷(大枡谷)には新しい堰堤がありますが、谷を遡るのは難しそうなので尾根に取り付きました。非常に急斜面ですが植林なので作業道があります。足元は土なので急斜面の割には楽に登れて、やや平坦な尾根に出ました。この尾根は谷側が自然林、反対側は植林で、自然林の美しい新緑が楽しめました。

しばらく登ると大枡谷四等三角点(518.03m)がありました。金属プレートの新しい三角点で、展望はありません。この先の細い尾根を登って行くと、570m付近で谷の源流と並びました。ここからは急登になり、その先には青いネットが張られていました。木が倒れて低くなっている所からネットの中に入りました。730m付近でネットから出ると西側は伐採地で、429号線や正面の山の林道が見えました。この伐採地は笠杉トンネルから神子畑に降りる途中でよく見えます。このあとは新緑の自然林となり、802mピークで主尾根に乗りました。この尾根も西側が植林、東側は自然林です。三菱の杭がうってあり、858mピークには三菱の標石がありました。ここは2012/08/30に通った地点です。ここからは東に急斜面を降りて、登り返して更に尾根を歩きました。

この付近では上り下りを繰り返しましたが、途中の840m+の鞍部では熊が尾根を横切って田路の方へ歩いて行きました(写真)。足の短さと太さからすると熊っぽいのですが、イノシシと言われればそうかも知れません。とにかく慌てて熊避けの鈴を付け、絵本三等三角点(923.88m)に登りました。周囲は広く伐採してありますが、展望が無いのは前回来た時と変わりありません。展望が無いと言っても、この付近の尾根では木々の間から南北の山々が時々見えていました。

三角点から北に降りる尾根を地形図で探したのですが、どれも谷に降りてしまいます。しかたないので大回りを覚悟でさらに東に尾根を降りました。倒木だらけの尾根を降りて、前回に奧田路から来た地点(日山95の杭あり)を抜けると、再び気持ちの良い自然林の尾根になりました。900m+まで登り、その北はちょっと急斜面を降りなければなりません。足元が崩れやすいので注意が必要です。

その北は尾根が分岐しますが、どちらでも降りられそうな感じでした。なんとなく左に折れて尾根を下り、西の尾根に乗り換えました。685m地点はアシビが茂って通り抜け困難でした。その後は標高差300mを下らなければなりませんが、倒木があったりして、植林以外は疲れる下山でした。最後に道路が見えたあたりからは急勾配の砂状の斜面となり、掴まる木も少なく、注意深く降りました。降りてきたのは小枡谷橋の所で、ここの谷は小枡谷なのでしょう。

熊にはびっくりしましたが、意外と歩き易く、新緑のきれいな尾根でした。熊もですが、例によって下りはやや危険です。今日歩いたこの山、名前はあるのかと思って地元の人に聞きましたが、「ないねぇ。ななしのごんべや」と言われました。熊を見たと言ったら「へぇ珍しいね」と言われたので、イノシシかも知れません。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「神子畑」です。

2013年5月12日日曜日

一宮町公文の岡・滝谷三角点

なんとなく長い尾根を歩いてみたくなって、地形図から長い尾根を選びました。一宮町三方町から公文川上流の溝谷へ延びる尾根です。さらに北に辿れば三久安山や阿舎利山へと連なっています。真っ直ぐな尾根なので周回コースは描けず、当然降りた後は道路を歩いて戻らねばなりません。

登り口は三方町の神明社です。神社の脇から急斜面を登り、溝になった道を登るとすぐに植林になりました。美しいが勾配のきつい植林を登って尾根に出ました。ここから南へいったん下って城山四等三角点(382.54m)を見に行きました。城山と言うくらいで平坦地が尾根に沿って何段もありました。子供会の登頂記念碑がありましたから、きっともっと登りやすい道があるのだと思います。

城山三角点から北へは歩きやすい尾根が続きます。尾根上はほとんど雑木林ですが、片側は植林の場所が多いようです。徐々に標高が上がりますが、急登と言えるようは場所はほとんどありません。459mピークを過ぎて、516mピークはアシビが茂っていて少し藪っぽくなりますが、すぐに歩き易い尾根に戻りました。尾根からの展望はほとんどなく、たまに木々の間から一山や水上山が見える程度です。550m+ピークを過ぎて次の登りは岩が多かったようです。植林の急登もあって、平坦になると4つのブロックで囲まれた岡四等三角点(717.70m)がありました。その先で650m+まで一旦降りますが、そこからは新緑が美しく、目を奪われました(写真)。ただしネットも現れます。711mピークまで、ずっと新緑を見ながら歩き、その先も軽快に歩けました。

次の三角点は、滝谷三等三角点(757.50m)です。その先は、普通ならば北西に650m+鞍部まで降りて林道に出るのでしょうが、林道を西に行って阿舎利方面に降りる谷が荒れていることは、2010/11/23に阿舎利山に登った時に確認しています。そこで、もう少し尾根を歩きたかったこともあり、北東に進みました。こちらはさすがに少し藪っぽくなりましたが、特に問題はありません。730m+ピークに登り返して、あとは適当に斜面を下って植林を抜け、林道に出ました。林道は南側に小川があるので水量が多いとちょっと苦労するかも知れません。あとは林道を下って溝谷に出て、公文川を下って三上町へ戻りました。この林道は入口に扉がありますが、鍵は掛かっていません。舗装道路の途中で公文川が分岐する場所には「ハザマ」と書かれた札が立っていました。ここには「左三久安山 右藤無山」の道標がありますが、古い道標は「左ひきはら 右たじま」で、溝谷から音水湖方面へ抜ける道が存在したことを示していました。

長い尾根ですが尾根歩きは3時間程度、その後三方町に戻るのに2時間近く掛かりました。舗装道路を長く歩くのは辛く、足の裏が痛くなりました。自転車でもデポしておくのが正解です。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「神子畑」です。

2013年5月3日金曜日

南西の尾根から登る一山

いろいろな方角から登れる一山ですが、今回は南西の尾根から登ってみました。国道429号線を西から登っていくと、水谷の集落の先で通行止めになっていました。3月に来た時に3月25日まで工事通行止めとなっていたのですが、今日は6月30日までになっていました。車をとめて国道を歩きましたが、車の通っていない国道は一車線しかなくても安心して歩けます。551m地点の近くで国道がヘアピンしている所で北側の小川を渡って植林を登り始めました。

植林の尾根なので急勾配でも安心して登れます。610m+付近でちょっとピークがあり、少し降りてからまた急勾配です。岩も多少あります。南側は植林ですが、尾根は自然林となりました。801m地点も小さなピークで、さらに登ると平坦になって北側の展望が開けました。北の谷(帰りに通ることになります)の奧は伐採されていますが、地形図のような道は無く、荒れている様子が分かりました。ここからは植林で切り出し作業に使ったらしいワイヤーがたくさん残っていました。その先の尾根にはネットが張られており、北側は伐採されているのですが枯れた笹などが多くて歩きにくく、南側は荒れた植林です。890m+ピークを過ぎると一旦降りて鞍部を通ります。この付近は地形図でも南側に実線道がありますが、木材の切り出しが進んでおり、「働く車」を見ることができました。歩いている尾根には「間伐展示林」の札が立っていました。植林を登ると、ようやく開けた場所に出てきました。まだ落葉樹は新芽が出てきただけなので陽当たりもよくなりました。標識があり、この尾根は高野峠からの登山道のようです。そして一山の山頂に着きました。水谷三等三角点(1064.43m)があります。周囲は伐採されているので、360度に近い展望があります。阿舎利山、三久安山、藤無山はもちろんのこと、暁晴山や段ヶ峰、三室山から氷ノ山などなど、北播磨の山の多くが見通せます。

下山は西に向かいました。不思議な形に枯れ木が組んであるモニュメントみたいなものがあり、そこから先の斜面には笹が茂っています。しかし笹の背が低いので、倒木やネットに気を付ければ急勾配でも楽に歩けました。やや北側の落葉樹の林の方へ降りて行くと、林の中に岩が固まって転がっている斜面がありました。ここだけにこんなにたくさん集まっているのは不思議でした(写真)。いわゆる岩塊流でしょうか。ここを抜けると植林で、その下は伐採地でした。伐採地はネットで囲われているので、とりあえずネットの北側を降りましたが、途中でネットの壊れたところから伐採地に入りました。しかしネットには出口が少なく、下まで降りても伐採地から出られるかどうか不安だったので、再び北側の植林に出ました。そのまま谷底の渓流まで降りましたが、谷底は狭くて歩けないので、結局渓流に沿って植林をトラバースして歩くことになりました。さほど急斜面ではないのでそんなに困難ではなかったのですが、結局伐採地の下に出て、最後はネットの壊れているところから伐採地に戻り、作業道を歩きました。これが地形図の破線道に相当するようでした。どうやら最初から伐採地の南側の植林を降りるのが正解だったようです。そのまま林道を歩いて国道429号線まで戻りました。この付近の植林(有ケ原国有林だそうです)は、一山の西側の尾根から見るととても美しかったのですが、それは若い木が多いことが理由のようでした。比較的背が低く、枝打ちしていない木が多く、よく茂っています。枝打ちされ間伐の済んだ背の高い植林も美しいものですが、低く密集して茂った植林も良いものです。

4時間ほど歩きました。一山の展望の良さは抜群ですが、禿げ山というのも寂しいものです。付近では伐採が進んでいますが、その後の植林は行われていないことが多く、山肌の見えている所が増えています。この先どうなるのか心配です。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「音水湖」です。

2013年5月1日水曜日

山南町の延命寺山

丹波市山南町山本の西の方に延命寺というお寺があります。その裏山が延命寺山で、調べてみるとたくさん登山記録があります([1][2])。山頂から東に延びた尾根で登るのが定番のようなので、尾根の端のお墓のあたりで鹿避け扉を通って尾根の裾から急斜面を登りました。登ってみると山本金比羅神社がありました。ここまでは車でも来れます。ネットの情報をもう少しよく読めば良かったと反省して、さらに尾根を登りました。

この付近は少し道が整備されていて、それに従って歩いて行くと、山本の集落を眼下に見られる場所に出てきました。しかしここは行き止まりなので、尾根道に戻り、自然林をひたすら登りました。最後は山頂北から東に延びる尾根に出ましたが、この尾根はシダが多いので、急斜面を登るのが正解かも知れません。南に登ると延命寺山の山頂です。何もありません。引き返して、北への尾根を探して縦走しました。岩の多い尾根で、ツツジが咲いており展望もあります。振り返って延命寺山を見ると、とんがった山だということが分かります。「記念林境」という標石があり、鹿避けネットが現れて歩きにくくなりました。嵐山三等三角点(560.01m)付近は「カザシ」と呼ぶようです。

この先もネットが続き、藪っぽく歩きにくい尾根が続きました。ネットのどちら側を歩くかが問題で、しかも意外と丈夫なネットで簡単には横切れません。ネットは二重で、一つは途中で西側に降りて行きますが、古い方がさらに519mピークまで続きました。519mピークを右折して下るとまともな尾根道になりました。東側にネットが張られており、「告 松茸止山 入山禁止 五ヶ野部落」という看板がいくつかありました。道が良いのも納得です。この先は細尾根やヌタ場もあり、登りが続きます。ツツジも満開です(写真)。534m地点を過ぎて、620m+ピークに出てきました。この付近もツツジが多く、それがどれも満開でした。

岩屋山には先日登ったので、ここからは下山にしました。620m+ピークには岩屋山に登った時に来ているのですが、南に降りようと思うと方向が分かりません。下の尾根が見えないので、急斜面の林を真っ直ぐ降りる気にはならず、少し西に降りてからトラバースして南の尾根を探しました。その後も南西に降りる尾根に行きかけて南東の尾根に戻ったりしましたが、この尾根は割と快適でした。529m地点あたりから岩屋堂を見に行こうかとも思いましたが、その後に荒れた沢を降りるのは気が乗らなかったので、真っ直ぐ尾根を降りていきました。一番降りやすい方向に歩いて行くと、どんどん尾根は急になり、木に掴まりながら降りはめになりました。シダ藪はありませんが、足元が崩れやすいのが問題で、何度か尻餅をつきました。予定よりも西に寄ってしまったので、降りた谷に道があるか心配でしたが、ちょうど林道の終点付近に出ました。「のぼり尾」と呼ばれる場所の近くでした。林道の途中にあった「五ヶ野部落有林見取図」を見ると、この付近の谷には「口高ズラシ」とか「助兵ェ釜」など面白い名前が付いています。

さほど長いコースではありませんが、4時間以上も歩いていました。ツツジの花がないと、あまり楽しみは多くないかも知れません。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「丹波和田」です。