2017年6月17日土曜日

志戸坂峠から東に県境を歩く

志戸坂峠には西から尾根を歩いて2016/09/17に行きました。この時に、さらに東に鳥取県と岡山県の県境を歩けることに気付きました。そこで今回は、まず北から志戸坂峠を目指し、東に歩きました。

鳥取自動車道を駒帰で降りて、南に旧道を歩きました。峠に向かう旧道はいったん東に大きく曲がってから南に谷を進みます。かつての国道だけあって、幅は狭めですがしっかりした道です。トンネルの手前に風之窯という作陶場があるのですが、作業場らしいプレハブが潰れていました。この冬の雪で潰れたようです。鍵のかかっている志戸坂トンネルは昭和10年から56年まで使われたということで、今は漬物を作っているとWikipediaにはありますが、入り口付近には何も置かれていません。トンネルを見終わると、チェーン装着場から急斜面を登って峠越えの旧道にでました。これもしっかり作られた道です。カーブの所まで来ると「智頭往来」と書かれた看板があって説明文がありました。参勤交代にも使われた由緒ある道のようです。ここから峠まではすぐでした。途中に東屋もあります。峠は2016/9/17に来ましたが、峠の手前の道幅が狭くなっている所は、両側の斜面が崩れて狭くなっているようです。峠には木製のステップがあるのですが、やや腐りかけています。

今日の目的は峠から東に歩くことなのですが、峠の東側は急斜面すぎて登るのは難しいので、まず北側に降りてから、植林の作業道をたどり、最後は一気に斜面を登って663mピークに出ました。ここからは尾根歩きです。伐採した幹が転がっていますが、歩くには支障はなく、このあと尾根では障害物に会うことはありませんでした。ただし上り下りもあり、支尾根に迷い込みそうになることもありました。岩場はないので展望はわずかで、木の間から見える程度です。県境の標石のようなものは、まったくありません。

まず標高700m付近で鳥取側から林道が来ていました。この林道は北斜面に作られており、歩いているのと同じ北方向に向かっていましたが、尾根の標高が上がると見えなくなりました。そして四行田三等三角点(844.89m)には白い杭が立っていました。2016/05/14に沖ノ山の帰りに北の大井谷を歩いた時に、この尾根の北斜面に林道が見えたのですが、この付近から北側にも南側にもときどき林道が見えるようになりました。そして落ち葉に囲まれた新しい標石の段四等三角点(822.54m)を過ぎると両側に林道が並行して走るようになりました。ただし北側の林道はずっと繋がってはいないかも知れません。あとで谷から見ても、林道に入れそうな場所が数か所ありました。写真は805mピークを過ぎて撮ったものですが、尾根の両側に林道があります。ただしこれらの林道が尾根を越えて繋がることはありません。尾根を越える道がないので、どこから下山すればよいか悩みました。結局893mピークまで行って、その先の谷を北に降りることにしました。この鞍部には、初めて尾根を横切るような作業道が認められました。谷を降りるのは容易ではなく、倒木はありませんが谷底は水があって湿っているため、東側の斜面の少し上がった所をトラバースして降りました。幸い距離はあまりないので、大井谷に降りられました。

この地点では大井谷には破線道が描かれています。狭い川を渡った北側に舗装道路がありました。ただしこの舗装は場所によって剥がれています。この付近の地形は広々していて気持ちが良いのですが、不思議な地形なのでかんな流しの跡かも知れません。途中からは2016/05/14に通った道となり、しっかりした石垣が見られます。そして川の南側の神社に川越しに参拝し、「私有地につき無断立入禁止」の扉を過ぎて、出発地点まで1時間以上かけて戻りました。

志戸坂峠を越えて歩くのもよさそうですが、帰りにトンネルを歩くのは気が乗りません。それにしても参勤交代は徒歩なのでなんとかなるとしても、昭和10年までは峠越えの道を自動車も通っていたのでしょうか?かなり強力なエンジンが必要だったことでしょう。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「坂根」です。

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