2017年7月16日日曜日

大屋町栗ノ下から日本分水嶺へ

夏は高い山に登らないと暑くてたまりません。日本分水嶺にはどこもそれなりに高い山がありますが、宍粟市と養父市の市境の山は高いだけでなく気持ち良く歩ける森です。今回は養父市大屋町中間の栗ノ下から長い尾根で分水嶺に上がってみました。

栗ノ下の西側の尾根先には、送電線の鉄塔があります。ここから登れそうだなと思って巡視路を探すと、西側から急斜面に黒いプラ階段がありました。非常に急な上に荒れていて階段も全然平行に並んでいませんが、それよりもジャケツイバラがはびこっていて困りました。春は黄色い花がきれいだと思いますが、服の上からでも刺さります。なんとか鉄塔まで登ると、横行大屋線一一鉄塔でした。ここからは期待どうりに作業道があって、尾根を登れました。すぐに植林に入り、あとはひたすら登りです。標高で100mも登ると楽になってきました。地形図と実際はやや違っていて、標高550m付近は急斜面でした。これを登り切ると、横行三等三角点(600.18m)がありました。白い杭はあるのに標石が見えないと思ったら、ほとんど枯れ葉に埋まっていました。

ここからもひたすら長い登りです。標高差の割には距離が長いので登りは楽かと思うと決してそうではありません。だいたいは植林で下草はありません。714mピークの先の710m+で尾根が曲がる所は意外ととんがったピークで、巻いたほうが楽でしょう。その先は細尾根ですが、尾根の北側に作業道の名残がありました。そして標高750m付近から800m付近へ非常に急な直登があり、広い植林に出ました。その後850m付近でももう一度急な上りがあり、気持ちの良い自然林を抜けて、870m+で日本分水嶺に出ました。登りはじめて2時間半でした。周囲は植林です。

日本分水嶺を西に歩き、植林を登ってヒカゲノカズラを踏まないように歩いていくと、横行三等三角点(940.12m)に出ました。こんなに近い距離に全く同じ名前の三角点が二つあるのは珍しいと思います。木が覆いかぶさっていました(写真)。冬に雪が積もるのを防ぐためでしょうか。南側は伐採してあり、共同アンテナの残骸があります。ここへは2012/08/27に来たことがあります。その時のルートとは逆に西に歩き、自然林を抜けると原横行線五二鉄塔がありました。この付近の鉄塔は小ぶりで一系統しか電線がありませんが、横行発電所の電気を運ぶためだけのようなので、小さくてよいのでしょう。

鉄塔の先は自然林で広々していて良い雰囲気でした。しかしそろそろ下山しなければならないので、926m地点の先で北へ支尾根を降りました。この尾根はかなり急峻で足が疲れました。途中で平坦になって少しホッとする所もあるのですが、全般に木に掴まりながらでないと降りられないような急勾配でした。植林になると少しは楽ですが、それでも急勾配は変わりません。何度も滑って転びながら、1時間近くかけて、やっと横行の四ケ峰神社に降りてきました。阿形の狛犬が左側にいる神社です。あとは大屋川(横行川)に沿って歩いて栗ノ下に戻りました。

気持の良い森の中を歩けましたが、登りは長くて精神修養のようですし、下りは急すぎて足の鍛錬のようでした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「戸倉峠」です。

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