2017年8月27日日曜日

千草の上谷山

千種の上谷山は、地形図に名前が書いてあるので、なんとなく馴染みがありますが、あまり高くもないので特に登る理由もない山です。しかし、山頂に陸軍施設の跡があることを知って、登ってみることにしました。

登り口は国道429号線に千種町千草の案内マップのある場所で、行者像を見て曲がって畑の中を登っていきます。途中で道がススキだらけでよく分からなくなったのですが、携帯のアンテナの上の方に出てくれば正解です。ここまでの間に、植松山、笛石山、後山、日名倉山などの山々を雄姿を望むことができます。しかし、下がっている板に谷への道には鍵を掛けてあると書いてあって、ちょっと焦りました。しかしとりあえず行ってみると、害獣避けの扉は4箇所を針金で留めてあって、「下の方をしっかり止めて下さい」と書いてありますが、通れました。このような金網の扉の場合、山に入った後には、金網の間から手を突っ込んで反対側で針金を縛らねばなりません。手は通るのですが、下の方は更に細か金網になっているので楽ではありません。地元の方は山に入る時も出る時もこの扉を通るので、扉の外側でしっかり針金をを縛ればよいのですが、山の反対側に降りる人たちは少し苦労を強いられます。大した問題ではありませんが。

この先は暗い倒木の多い植林で、シダも多いので歩き辛い場所です。「千草部落特別貸付地」という木の杭の所を真っ直ぐに歩いて谷を極めようとしたのですが、がれ石が多くて結局右手の尾根に曲がることにしました。倒木とシダが嫌いなら最初から尾根に上がるほうが正解です。尾根はきれいな植林でしたが、その下は段々になっており、昔は耕地だったと思われます。全体に不自然な地形で、ここもかんな流しの跡かも知れません。植林を登ると徐々に平らになってきますが、倒木の多い雑木林で、平らだからといって楽々歩けるわけではありません。倒木を跨いで北に歩くと、山頂に出ました。登りはじめて約1時間でした。上谷三等三角点(617.80m)と、コンクリートの建物の土台があります(写真)。周囲にはコンクリートのブロックと大きな自然石が転がっており、どんな建物だったのか想像できません。

下山は特に道があるわけではありませんが、とにかく平らな場所を南に歩きました。南端から下を見ると倒木の多い斜面の下がススキの原っぱとなっており、ここはやめにして東に曲がりました。こちら側も倒木の多い急斜面ですが、木や倒木で体を支えつつ降りられました。この付近もかんな流しの跡かも知れません。降りると舗装された林道があります。舗装道路を南に歩き、三差路では舗装された東向きに曲がって、南に歩きました。舗装道路はさらに東に曲がりますが、ここは地形図の破線道で南に歩きました。この破線道はススキに覆い隠された踏み跡で、見落としがちです。小さな尾根の先を回っているのですが、地形図からは分かりませんが、南側は谷です。崩落しかかった場所もありますが、ぐるっと尾根先を回ると林道になりました。そのまま林道で南に降りました。

県道154号線に出て、途中で黒土の滝を見ました。近くまで寄れるので、水量が多いと迫力があります。県道の少し西側に車寄せがあり、そこに黒瀧大神の赤い鳥居があって、古い道が滝へ降りていま。こちらは「キケン]と書いてあるので見に行くと、川を渡る丸木橋が腐っていました。水量が少なければ川を渡ればよいのですが、岩が滑りやすいのでやっぱり避けたほうがよいでしょう。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「千草」です。

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